３３違います。 ページ34
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『違います！！？』
焦って箸を落としかける私。
「そうなのかと思ったけどな」
『違います！！？』
「お、おう…分かったって」
何でそんな疑問形なんだよ、と切島くんは笑ってくれた。私も聞きたい。
「…違ぇ」
「え？」
だいぶ後になってから焦凍も否定した。
…え？時差…
『どうしよう…』
「どうした？」
隣からイケメンが私の顔を覗き込んでくる。
いや近い、胸が痛いぜ。
何がやばいって、焦凍の箸だよ。
使うか、使わないか…どうしようか迷ってる
その時だった。
『…あ』
私の勘が働く。
嫌な勘ってよく当たるよねぇ
「どうした？」
結局、その箸と蕎麦は焦凍に返す。
不思議そうに見つめる切島くんと上鳴くん。…と、そして何故かまだ私を睨んでる爆豪くん。
『ごめん、先食べてて』
「は？」
私は席を立つと“瞬間移動”という戦闘訓練でも使った超能力を私自身に発生させ、窓の外に移動する
目の届く範囲までしか移動できないのが不便だな。
「…なんであいつ外行ったんだ？」
「なんでだろーな」
「……」
その様子を首を傾げて見つめる二人と、黙って見つめる二人。
『…あっちか』
そのまま私は学校の入り口へと向かった。
･
向かってる最中、大きな警報が鳴り響いた。
そして流れ込んでくるマスコミ。
…何故？
真相を確かめるため、再び校門へ向かってみると
「…見つかっちゃった」
『見つけちゃってごめん』
そこには手だらけの人と黒っぽい人。
「瞬間移動？」
『さぁどうだろうね？』
こいつら敵だ。
そしてまず普通、易々と自分の個性を他人に教えたりはしない。増してやあいつらは敵だ。
なので私は適当に誤魔化す。
「ふぅん…」
そう言うと、手の男は黒いモヤモヤな人に近寄る
なにやらコソコソと話した後、
「また会いましょう」
「またね」
…と二人してそう言って、黒い影の中に消えていった。
“また”？
私はその言葉の意味を考えながら、男達が消えていった場所をただボーッと見つめていた。
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
