２４戦闘訓練-5 ページ25
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「慣性を殺しつつ有効打を加えるには左右の爆発力を微調整しなきゃなりませんしね」
『それって中々出来るもんじゃないよねー』
「才能マンだ才能マン
ヤダヤダ…」
上鳴電気が小さく呟く。
その時、緑谷の苦しそうな声。
「ガハッ！！」
「ホラ行くぞ
てめェの大好きな右の大振り！！」
『モロに入った！痛そう…』
そしてそのまま緑谷の右腕を掴んだ爆豪は
「てめェは俺より下だ！！」
…と、叫びながら片手で投げ倒す。
「ヴッ…！」
尋常じゃない。
「リンチだよコレ！テープを巻き付ければ捕えた事になるのに！」
「ヒーローの所業に非ず…」
「緑谷もすげえって思ってたけどよ…
戦闘能力に於いて爆豪は間違いなく
センスの塊だぜ…」
近づく爆豪から逃げるように駆け出す緑谷。
「逃げてる！」
「男のする事じゃねぇけど仕方ないぜ
しかし変だよな…」
Aは気づいていた。
緑谷はみっともなく戦いを放棄する様な人間じゃない と、どこかで分かっていたからだ。
「何で個性使わねぇんだ
俺を舐めてんのか！？
ガキの頃からずっと！！そうやって！！」
「違うよ」
「俺を舐めてたんかてめェはぁ！！！」
「君が凄い人だから
勝ちたいんじゃないか！！」
その言葉。何故か、力強く感じた。
「勝って！！超えたいんじゃないかバカヤロー！！！」
「その面やめろやクソナード！！！」
お互い、本気なんだ
「爆豪の方が余裕なくね？」
「DETROIT…」
「先生！！やばそうだってこれ！！」
「先生！！」
オールマイトも迷っているのだろうか、
「双方…中止……」
そう言いかけた時だった。
「麗日さん行くぞ！！！」
「はい！！！」
「！」
Aの勘は当たり、緑谷には策があったようだ。
それでも二人は止まらない。
柱を持った麗日が
「飯田くん！ごめんね即興必殺！
彗星ホームラン！」
瓦礫をボール代わりに柱で打つと、それは飯田目掛けて飛んでいく。
「ホームランではなくないかーー！！？」
『あ』
それはただの目眩まし。
飯田の注意を逸らした瞬間、麗日は「核」の元へ走り出す。
「そういう……ハナっからてめぇ…
やっぱ舐めてんじゃねぇか…！！」
爆豪は怒りで震えていた
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
