１６食堂-2 ページ17
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「…うまい。ありがとう」
『お、おお…』
一口、でけぇな。
私の蕎麦がさっきよりだいぶ減ってる…
「お前の箸つかったけど大丈夫か」
『え！？いやっ、え！？大丈夫大丈夫！うん！むしろありがたい！
そんな神聖なお蕎麦をこんな下民の私が口にしていいのかどうか……』
「そんなのいいから食え」
ありがとう神様。
大事に残りのお蕎麦頂きます…
案外私の口も大きかったようで、蕎麦はあっという間になくなった。
美味しかったのもあるだろう、また来よう、絶対来よう。
「…テメェらデキてんの？」
「！？」
『……。…！？』
一瞬何を言われたか分からなかったが、デキてるなんて滅相もない！！
『でででででデキてないっすよ！？』
「どうした。」
冷静につっこまれるとこちらも冷静になれる。
助かる。
『さっ、さぁーて！しょ、しょーとくん！行きましょう！』
蕎麦の入っていた今はもう空の器を返却口に置き、教室に向け歩き出す。
私今とてもぎこちない歩き方だ。見なくてもわかる。
いやー、本音を言うと、本当はデキたいんだけどね。現実はキビシイッ！
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･
「で？デキてんの？」
Aが先に行ってしまい、取り残された爆豪勝己と轟焦凍。
「…さぁ、どうだろうな」
轟焦凍は爆豪に対し煽るようにそう言うと、Aと同じく空の器を持って席を立つ
「んじゃ、デキてないって事で良いんだよなァ？」
「……」
睨み合う二人。
周りの生徒はその異様な雰囲気に、思わず唾を飲み込む
「……気に食わねえならぶっ潰すまでだ」
そう言って先程見せた悪人面でニヤリと笑うと、カツ丼を一気に頬張った
「やってみろよ」
轟はそう一言伝えると、返却口に皿を返しAの後を追った
「………チッ」
残された爆豪はこの時、とてもヒーローになるとは思えないくらいの、先程の悪人面よりもっと酷い悪人面をしていたという＿
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
