２０戦闘訓練 ページ21
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「さぁ君たちも考えて見るんだぞ！」
モニターには辺りを警戒しながら歩く緑谷と麗日の姿。死角の多い建物だ。
緑谷達がある角に差し掛かった時だった。
爆豪が突然現れた。
「いきなり奇襲！！」
そして二人目掛けて爆破を起こす。
「うわ！！」
緑谷は咄嗟に避けたものの、コスチュームは左半分破けている。
「かすった…！麗日さん大丈夫！？」
「うん！ありがと
早速来た…」
『(狙いは緑谷くんか)』
Aは爆豪の意図を読み取る。
というか、何故か読み取れる。
「デクこら
避けてんじゃねぇよ」
「かっちゃんが敵ならまず僕を殴りに来ると…思った！」
緑谷も爆豪の行動を把握しているかのようだ。小さい頃からよく見ているから、だろうか。
「爆豪スッゲェ！！奇襲なんて男らしくねぇ！！」
「奇襲も戦略！彼らは今、実践の最中なんだぜ！」
「緑くんよく避けれたな！」
その様子をモニタールームで観察するクラスメイトとオールマイト。
「中断されねぇ程度にブッ飛ばしたらぁ！！」
そして右腕を大きく振りかぶる爆豪。
そんな爆豪の動きをまるで読んでいるかのように、緑谷がその右腕を両腕で抱くように抑える。
「すごい！！達人みたい！！」
「(なんだこいつ！？動きが…)」
＿＿それも長い付き合いだからだろうか、とAはしみじみ思う
『私も焦凍と戦ったりしたら簡単に焦凍の動きとか読めたりするのかな』
「俺は読まれないように努力する」
だけど、更にその読まれないように努力しての行動を読まれてしまったら？
…きりがない。
Aは考えるのを放棄し、死んだ目でモニターをほーっと見ていた。
「ガハッ…!!」
『…！』
Aの死んだような目が生き返ったのは、緑谷に投げ倒された爆豪の姿を見てからだった。
周りのクラスメイト達もAと同様、驚いているようだ。
「かっちゃんは…大抵最初に右の大振りなんだ
どれだけ見てきたと思ってる…！
凄いと思ったヒーローの分析は全部ノートにまとめてるんだ！
君が爆破して捨てたノートに…！」
『…え、もしかして爆豪くん、ヒトのもん勝手に爆破して捨てた…？』
まさか爆豪がそこまで悪ガキだったとは。
Aも改めて爆豪の癇に障らないよう気をつけよう、とこの時心に決めた。
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
