いや、ただ偶然出会っただけだけど。【灰谷蘭】

４ ページ6

･




『ぁぁぁぁぁ！！！！！』



家に帰ってから気が付いた。






『チョコとノート！！！！』





そう、あのヤバい人達がいる現場に落としてきてしまったのだ。

ノートは明日学校で使おうと思っていたのに。





さすがにあの場所に戻るわけにもいかない。
戻るのは絶対やべぇって事だけはわかる。





『……もういいや、お風呂入って寝よ』





2つとも諦めるしかない。
チョコはダイエットって事にしといて、ノートはまた買えばいいよね。









･






･






あれから時間も経って、お風呂から上がった私は携帯を開いてみた。





私の彼氏である優希からメールが届いていた。
もしかして、こんな時間まで起きててくれたのかな？






“バイトおつかれ
今日一緒に帰れなくてごめんな”






本当は今日、学校終わりにバイトまで時間があったので放課後デート的なものがしたくて誘ったんだけど、用事があるからって理由で断られたのだ。




“用事があったんだから仕方ないよ！
おやすみ”




そう返信した後、少し声が聞きたくなった。






“おやすみ”




彼からも直ぐに返信があったので、少し電話をかけてみることに。


本当に少しだけ。
おやすみ、を言うだけ…。





そう思いながら、通話ボタンを押すけど。



プー、プー、と鳴り響く。





……え、こんな時間に通話中？？

ついさっきまで連絡を取り合ってたから電源が切れてるはずもないし





いや、充電切れちゃったのかもしれないし、
今日はもう寝よう。



明日、どうせ学校で優希と会うし…






色んなことがありすぎて疲れていたのか
今日はすぐに寝つけた。




･




･

５→←３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す