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『……そうだよ。
なんでさっきは私の名前を?』




もしかしたら、何か憶えているのかもしれない。
…なんて、ちっぽけな事でもすぐに期待してしまう。






「なんだか急に思い浮かんできたんだよねぇ…
俺って超能力者なのかな!」



彼はあはは、と笑い飛ばすと、俯いた私の顔色を伺うように屈む。


きっとそれは昔の記憶、名残。





「……どうしたんだい、大丈夫?
気分が悪いのかい?」


『…なんだ、憶えてたのは本当に私だけだったんだ』


「……?」





……そうなってしまったのなら仕方ない。
これからまた築き上げていくしかないのだろう。






『……童磨。』



「うん!」



『これから頑張るよ』



「……?うん!」






首を傾げてる童磨可愛い。好き。



記憶が無くなっていたとしても、何であろうと、
私が童磨の事を好きなのは変わらない。

絶対に記憶を戻してやる。
可能性はあるのだ。





「…ふふ」



『…?』




くすりと笑った童磨に首を傾げる私たち。





「あぁ、ごめんよ
Aちゃんといるとどこか懐かしく感じて。
なんでかなぁ」




優しい目で私を見つめる童磨に思わず心臓が高鳴った。やめろ、心臓に悪いから。


今日一日で、色んな意味で寿命が縮んだ気がする。





……あぁでも、A“ちゃん” かぁ…
できれば呼び捨てがいいな、なんて。


まぁ、いきなりそんなお願いなんてしたら引かれるかもだろうし。






「あっ、いけないいけない、もうこんな時間。
さ、行こうか。妓夫太郎」



「……え、あぁ…じゃあ、また。梅、A」






先に教室を出ていく童磨の後を追いかけるように出ていってしまった妓夫太郎。




童磨が教室を出た瞬間、廊下から女子たちの甲高い声が響き渡って聞こえてきた。

わかるよ、彼かっこいいもんな。




心做しかクラスの女子たちからの視線が私に集まっててかなりいい気がしない。






「A……」



堕姫は心配そうに顔を歪ませ、私の背に手を添えた。





『だ、堕姫……』



「う、うん……」





私はゆっくりと堕姫に向き直り、その華奢な肩に両手を置いた。


うわ、細……




『どうしよう、記憶が無くなってても童磨かっこいい……好き……
制服似合いすぎてる……好き……』



「心配して損したわ」






堕姫はため息をついて席へと戻っていってしまう。
……あれれ?(((






授業中もずっと、
私の頭は童磨のことでいっぱいだった。




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設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園 , 童磨
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ふづき(プロフ) - 久しぶりにタイトル名で検索して一気見したのですが、更新されていてとても嬉しかったです。大好きな作品なので応援しています😭 (2月17日 1時) (レス) id: 29ecdacbc9 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - 一気読みしてきました!もう心臓バクバクで午前2時ですが寝れません!!大好きです!! (10月16日 1時) (レス) @page20 id: 9817e1bb68 (このIDを非表示/違反報告)
Rigel(プロフ) - コメント失礼します(*´-`)めっちゃ面白いです!!続きが気になります!!体調にはお気を付けて、更新頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年3月23日 21時) (レス) @page20 id: 7f1f562d52 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと更新楽しみにしてました(;_;)またおもちさんの書く童磨が見れると思うとすごくテンション上がります!!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています! (2021年9月27日 23時) (レス) id: f7ce79b087 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - あみさん» こちらこそ嬉しいです……ありがとうございますヽ(;▽;)ノ更新頑張ります!ありがとうございます…!!(゚´Д`゚)゚。 (2021年9月13日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2020年1月16日 22時

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