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『……ねぇ2人とも、みんなもこの学校にいるの?』





私がそう尋ねた瞬間、2人は顔を歪ませた。
そして堕姫は私から目を逸らす。





「……いる」



『なんだ、よかった。
2人とも表情が暗いから居ないのかと思った。』





私が笑ってみせると2人はもっと眉を顰めた。
堕姫に関しては何かを堪えているような、辛そうな…




そして私の次の質問でその理由が分かることになる。







『あ、じゃあ童磨は何処にいるの?
急に現れたらびっくりするかな』



「っ……!」



『……えっ?』







私の言葉を聞いた途端に、
堕姫の両目からは大粒の涙が零れ始めた。


それに対し、妓夫太郎は堕姫の頭を撫でながら私の目をじっと見つめてくる。






「…………死んだ」



『……え…嘘…』




信じたくない。





なかなか私と目を合わせない2人とも。






「お兄ちゃん……」




堕姫が妓夫太郎の名を呼んだ時、
廊下から女子たちの甲高い声が聞こえてきた。






「……!やべ、」



妓夫太郎が焦ったように立ち上がり、教室の扉へと向かおうとしたその時。







勢いよく開かれた扉。






「あぁやっぱり、ここに居たんだね妓夫太郎」






懐かしい声。





体格。









間違いない

私が間違えるわけがない






『童磨……!!』





周りの目も憚らずに彼の胸に勢いよく飛び込んだ私。
懐かしい、この体温。




なんだ、ちゃんと生きてるじゃん





でも、そんな私をどん底へと突き落とす次の言葉。





「えーっと……俺と君、何処かで会ったかな?」



『……え?』





顔を上げて彼の表情を伺えば、苦笑いを浮かべて私を見下ろしている。




……は?




訳が分からず、彼から手を離して1歩、2歩と後退り。






「A……」




堕姫の小さな声が静まり返った教室に響いた。






「あっ、堕姫ちゃんの知り合い?」





えっ?待って、
私の事を忘れてるのに、前世の堕姫の名前は知ってるの?どういう事?






本当に悲しい時って涙が出ないってこんな時のことを言うのか……





頭が混乱して何を言えばいいのかわからなかった時、後ろから肩にポンッと手を置かれた。






「……もう、この際だから言う。

童磨さんは前世の記憶はあるけどお前のことだけ記憶に無えんだ」



『……は?…いやいや、そんなことって……』





「あたしたちもAの事を聞いても、本当に記憶に無いみたいなの」









……嘘……




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ふづき(プロフ) - 久しぶりにタイトル名で検索して一気見したのですが、更新されていてとても嬉しかったです。大好きな作品なので応援しています😭 (2月17日 1時) (レス) id: 29ecdacbc9 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - 一気読みしてきました!もう心臓バクバクで午前2時ですが寝れません!!大好きです!! (10月16日 1時) (レス) @page20 id: 9817e1bb68 (このIDを非表示/違反報告)
Rigel(プロフ) - コメント失礼します(*´-`)めっちゃ面白いです!!続きが気になります!!体調にはお気を付けて、更新頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年3月23日 21時) (レス) @page20 id: 7f1f562d52 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと更新楽しみにしてました(;_;)またおもちさんの書く童磨が見れると思うとすごくテンション上がります!!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています! (2021年9月27日 23時) (レス) id: f7ce79b087 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - あみさん» こちらこそ嬉しいです……ありがとうございますヽ(;▽;)ノ更新頑張ります!ありがとうございます…!!(゚´Д`゚)゚。 (2021年9月13日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2020年1月16日 22時

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