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屋上で童磨と会話をしているうちに、予鈴が鳴った。
時間が経つのが早く感じるのは童磨と一緒に居るからだろうか?
短い時間だったけど、今の世界の童磨の事を少し知ることが出来たからよかったかなぁ…
童磨はこの世界でも同じ環境に生まれ、同じ宗教の教祖をしており、今は両親が居らず一人暮らしだという事。
私と帰る方向が同じらしい。
ってことはつまり、一緒に帰られるチャンスがあるかも知れないってことだ。
そう、チャンスが。大ありってことだ。(強調)
「ね、Aちゃん」
『ん?』
『連絡先、教えてよ』
『へ』
またこの人は……不意打ちが上手い人だ。
私の心臓が持たない。
この世界でもまたドキドキさせられるとは…
『いいいいいいいよ?もももっちろん。
はいいい、これ連絡先ィ!』
だから私は平然を装って答えた。
「どもりすぎ。」
…私としたことが。
頭を抱えていると、あはは!と童磨の爽やかな笑い声が響いた。
「Aちゃんって本当面白いねぇ。
また今度、俺と話そうよ」
優しい眼差しに何も言えなくなり、黙って頷くと童磨はふふ、と小さく笑う。
…そして、屋上を出たところでふと気になったことを聞いてみた。
『童磨、ご飯は?』
「食べてないよ?」
当たり前のように返事が返ってきて、逆に私がおかしな質問をしてしまったのかと不安になってしまう。
私は話をしながらパンをちまちまと食べてたけど、
童磨は確かに何も食べてなかった…
『食べなくて大丈夫!?』
「うん、俺今日お腹空いてないし。」
おまけに、「あっ、でも女の子でも食べてこようかな」なんて意味深な発言もついてきた。
それは是非ともやめてほしい……()
「ふふ、冗談だよ。もうそんな事しないさ!」
『…(“もう” ……?)』
つまり、今まではしてたってこと?
ふーん、へぇー……。
聞いたところ、いつもパンらしい。
たまにコンビニ弁当。
なるほど私と同じだ。嬉しい。
そして何故か、私とずっと一緒に歩いている隣の教祖様。……あれ、自分の教室行かないのかな?
私が不思議そうに童磨を見上げているとその視線に気がついたのか、「Aちゃん、自分の教室の場所わかるかなって思って」と優しく笑った。
待って、惚れ直す。
と、そんな時。
「…げ、」
心底嫌そうな声が聞こえ、前を向くとそこには
……確か、あの蟲柱。
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ふづき(プロフ) - 久しぶりにタイトル名で検索して一気見したのですが、更新されていてとても嬉しかったです。大好きな作品なので応援しています😭 (2月17日 1時) (レス) id: 29ecdacbc9 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - 一気読みしてきました!もう心臓バクバクで午前2時ですが寝れません!!大好きです!! (10月16日 1時) (レス) @page20 id: 9817e1bb68 (このIDを非表示/違反報告)
Rigel(プロフ) - コメント失礼します(*´-`)めっちゃ面白いです!!続きが気になります!!体調にはお気を付けて、更新頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年3月23日 21時) (レス) @page20 id: 7f1f562d52 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと更新楽しみにしてました(;_;)またおもちさんの書く童磨が見れると思うとすごくテンション上がります!!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています! (2021年9月27日 23時) (レス) id: f7ce79b087 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - あみさん» こちらこそ嬉しいです……ありがとうございますヽ(;▽;)ノ更新頑張ります!ありがとうございます…!!(゚´Д`゚)゚。 (2021年9月13日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2020年1月16日 22時