【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 弐【童磨】

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･



「＿へ？」



間抜け面の男を私から引き剥がすと
扇を開いた童磨。

そのまま殺っちゃうのだろうか。



「可哀想だし、救ってあげようかなって思ってたんだけど……もういいや

君はもうどうでもいい、とりあえず死んでよ」



『』




童磨の氷が男の口に入り込み、
それはそのまま男の体を内側から引き裂いた。

……げえ、



そして振り返った童磨の顔には返り血が付着しており、何故か凄く真顔。

余計に怖い。




「……ッ！？」



目の前で男が死に、女は涙をボロボロ流しながら縮こまっている。

まぁ、私でも引くくらいだったもんな
さすがに人間の女には耐えられないわ




「あらら、泣いちゃったの？
怖かった？ごめんねぇ」


「っ教祖様ぁ……！！」



優しい童磨の声に女は安心したのか
そのまま彼に抱きつこうとするも避けられ、表情が固まる。

童磨はニコニコしてるけど何も話さない。




「俺、大事なものを悪く言われるの嫌いなんだよね」




目を開け黒い笑みを浮かべた童磨。
目が笑っていない。

何を考えているのか、この私でさえ分からなくて
その雰囲気に焦ってしまう。




「……簪はね、Aにあげようと思ってたんだ。
びっくりさせたくてさ。

何がいいか直接Aに聞くのはサプライズの意味が無いから最近俺に付き纏ってる君に聞いたってわけ」




トドメの笑み。


女の表情は絶望に満ち、その大きな瞳からは涙がとめどなく溢れてきている。




……ってか、いま、
簪……？私にあげるって言った？

え、彼が？



……うそ？




『最高ぅぅぅ！！！うわぁぁあっっ！！！！』(小声)


これが私の全力の小声だ。




「……どうしたの？A……」


と、童磨に不思議そうに見つめられるけど今は取り乱しており返事が出来ません。ご了承ください。()





「……さ、君はどうしようかな？」


「ヒッ……」




とそのとき、
女は懐から何かを取り出し、童磨の足にそれを突き刺した。




「……君も小刀持ってたの？
へぇ、準備が、……っ？」



突然童磨の言葉が途切れた。様子がおかしい。
女、今何をした？




「っ……、！」


口を手で抑え童磨が咳き込む。
手を離せばそこにはべっとりと血がついていた。




ーー


▽おねむのねおんさん


童磨より

「今日、君の誕生日なんだってね？おめでとう！
ふふ、今日は俺がずっと一緒に居てあげるよ
いつもありがとう、これからもよろしくね？」




誕生日おめでとうございますぅぅぅ！！

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