【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 壱【童磨】

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何故窓を開けたかって？





「ちょっと、なんで逃げ……」



『とりゃっ』






再生したての腕をもう一度引きちぎり、
童磨目掛けて全力で投げる。




「危ないなぁ、……って、あれ？」








その隙に窓から飛び降りて逃げる。()





『うぅ……』





くそ、また泣けてくるぜ。





チラッと見えたのだが、童磨の首元には女の紅が着いていた。


やっぱり2人きりでいちゃいちゃしてたのか。
そりゃそうだよな、真夜中なんだし






『……うぅぅ』




振り返ってみると、童磨は追ってきて居なかった。









だよねー。









好きじゃない女のケツなんか追わないよねー。


分かってたけど、分かってたんだけど辛い。






『……魅力が欲しい』





水溜まりに映る自分を見てそう思った。







「そうなの？十分あると思うけどねえ」



『それを童磨から言われたらどれほど嬉しい……か…………！？』



「やぁやぁ、どうして逃げるんだい？」






童磨だった！！！






『ヒィィ』




もう一度逃げようとするも
次はがっしり抱きしめられ動けない。





『ぐ、苦し……』



「あぁ、ごめんごめん
でもこうまでしないとまた逃げられるだろう？」



『逃がしてくれよ』



「逃がさないよ」





とりあえず顔だけは背ける。
見られるのだけは勘弁だ、死守しよう。




「ねぇ、どうして俺の顔を見ようとしないんだい？」


『眩しくて』


「それはいつも言ってるじゃないか」





そう言って私の頬を片手で挟むように掴んだ童磨。
まずい、無理やり向かされる


……と身構えても時すでに遅し、



童磨と視線が合わさった。






『………こん、にちは？……』



何挨拶してんだ私。


距離が近すぎる童磨の顔を押し返すと
その手すら掴まれて身動きがとれなくなった。



あれ、私いつからこんなに弱くなった？






「…………」








見つめ合って数秒。







童磨の顔から笑顔が消えた。

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