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童磨に小脇に抱えられたまま
木の上を飛び移るのはなかなか怖い。

童磨の事だから普通に叩き落とされそうで怖いのだ。



落とされたら落とされたで着地できるけど
叩き落とされるのではまた話が違ってくる。





「……」



『……童磨?』




急に立ち止まった童磨。

恐る恐る見上げてみるも、童磨は静かな表情……真顔で真っ直ぐ前を見ていた。



どうしたんだろうか。
怖いからやめて欲しい。謝るからほんと。





「、」




童磨が私に向き直る。




身構えていると、また引き寄せられて
その胸に閉じ込められる。




『(はぁぁやっぱり最高、
思わず噛み付きたくなる胸元の筋肉、だけど我慢……!)』



再び私の中で渦巻き出した煩悩を無理やり押さえ込む。


頬ずりをし、筋肉をサワサワスリスリと思う存分撫でまくっていると






「……いい加減に、しなよ」





初めて聞く低い声が童磨の口から放たれた。







いけない、触りすぎた?



パッ!と勢いよく手を離し、
押し付けていた頬も離し、童磨を見上げてみる。





『……(ヒェッ)』




殺気にまみれた童磨の気配といつもよりも冷たい目、
いつも浮かべられているはずの笑みも消えていて
とりあえずその気配だけで私を殺せるレベル。





「……屋敷に閉じ込めようかな」



『……、』




手首を握り締められる。
いやぁ怖い怖いちぎれる童磨怖い。




グシャッと手首から音がして、目を移すと案の定手首が握りつぶされていた。



私のちぎれた手を童磨がペロリと舐める。





「……」



『……、』





蛇に睨まれたカエルのように私は動けなくなった。

だって怖いもん動いたらどうなるのって感じだし……






「俺は言っただろう
お前は最近、どこか抜けていると
それでよく鬼殺隊に殺られないものだ」



『……』




とんでもなく怒ってる。

確かに、遊郭の件で童磨に「触られない努力でもしたら」とも言われてたよね私。




「……ほら、何か言い訳してごらんよ」



『……ッ』





凄い殺気。
本気で殺されるんじゃないか?





『ごめん。私の不注意だった……』



「……」





何も言ってくれない。どうしよう。

嫌われた?完全に嫌われた?
嫌だそんなの生きていけない。


どうすればいい?どうしたら……





焦りと不安からかいつの間にか涙が溢れてきていたようで、頬を伝ってこぼれ落ちた。

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永眠@神作のコメ欄に浮上 - 今更だけど一章のコメ欄にきたぜよ!!←←  きたついでに懐かしの一章をまた見て行くわ♪二章でも早いうちにコメするねっっっっ (2020年1月6日 22時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 秋刀魚大好きなエメラルドさん» いやそれな!!!です!!!!!萌えますよね……(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年12月17日 1時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好きなエメラルド - 両片思い…とてもすこ(クソデカボイス) (2019年12月17日 0時) (レス) id: 8b9d7d7154 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - ももさん» それいいっすね賛成です( ̄∀ ̄)イケメンな教祖様がいるので毎日極楽ですねっっ(o´艸`) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
もも - おもちさん» きゃーっ!!それは凄い私得!! 信者同盟結びませんか?(^.^) (2019年11月16日 12時) (レス) id: 059a63c2b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月6日 23時

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