【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 壱【童磨】

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どうしてこうなった。



私は堕姫とお喋りしに来ただけなのに。

堕姫に相談に乗って貰いたかっただけなのに。






「君みたいな可愛い子が居るなんて知らなかったよ！」



『……あはは、』





なんでおじさんのお酌してんの私！？

花魁って何するの！？


花街に来ても深く関わる事がなかったから
正直 “花魁” がどんな仕事をしているのか知らなかった





「……ふふ、」




それにしても嫌な目で見てくるなぁ、おじさん





「本当に綺麗だ
まさかこんな子を俺が抱けるなんて……

まだ君が花魁じゃなくて良かったよ」



『……？ありがとうございます？』




おじさんが何を言ってるのか分からない。


っていうかこんな所で何してんだ私



こんな事をするために来たんじゃないのに……





あぁ、そういや堕姫は

“人間に手を出されても反抗するな”

……なんて言われてたっけ。




ぼーっとそんなことを考えていた時だった。




男が私に手を伸ばしてきたので構えようとする、が




“反抗するな” ……か。
どこまでが “反抗” になるんだろう


間違えて殺してしまいそうだから
私から行動を起こすことはやめることにした。






「……へへ、とても綺麗だ」



『……』




この男、私を押し倒して何の意味があるのだろうか


何故服に手をかける？




『……不愉快だなぁ』


「？何か言ったか？」


『……いえ、特に何も。』





ニコリと微笑む。
そうすると男の頬はみるみる紅潮した




「……ッ、我慢できない……！！」





その瞬間、勢いよく胸元の着物を引き裂かれた。



堕姫が私にくれた着物なのに！



腹が立つ、殺したい……


でもダメだ




堕姫に止められてるし、ここは人も多いし
面倒なことになりかねない




『……』



「ふ、ふふふふ」




でもこの男は私に夢中なんだよなぁ
私の首を吸って、一体何してんだ？





あぁ、この相手が童磨だったら良かったのに。






童磨にならどんな酷い事をされても
逆にそれが私の幸せなんだ







「……ふ、ふふ」




男の息が荒い。

ダラっと伸ばしていた私の足を曲げられる。


その上に覆いかぶさってくる男。




あぁ気持ち悪い。

堕姫はこんな事してたのか？
堕姫の体は大丈夫なのかな？





「……いいかい？」


『何がです？』


「口付けしても、」


『……』



そんなのいちいち聞いてくるんだ。

とにかく、今は帰りたい。

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