【銀魂】〜名前〜(神威)

第21話 ページ22

銀時side





銀時「1年前、俺達は皆で旅行に行った







そこの旅行先のホテルで、火災事故が起きた








そん時美花は、幼い子供を庇って、
火災の中に取り残された









俺が中に入ろうとしても瓦礫で塞がれていて入れなくて。









美花は俺に向かって









『大丈夫！！すぐ戻る！！』









そう言って笑った









美花の身体能力が優れていたのは知っていた









だから俺は必死で堪えた









美花を信じて、待っていた









けれども美花が帰ってくる事はなかった









火災現場をあとから調べても、誰の遺体も発見されなかった









〈死者０、重傷者3人、行方不明者1人〉









ニュースではそう報道された









美花はきっとあの火災から逃げた









けど何で戻ってこねぇ？









俺は1年間ずっと探してた









死にものぐるいで毎日毎日。









寺子屋の頃高杉が美花を好きなのは知ってたから、てっきり高杉が連れ去ったもんだと思ってたぜ｣









俺がそう言い終わると、高杉はそうか、と呟いた









銀時「何で1年経った今頃？」









高杉「……銀時。よく聞け。1度しか言わねぇ。」









真剣な眼差しをこちらに向ける高杉









高杉「俺のとこにはいねぇが美花は生きてる。」









銀時「なっ！！どういう事だよ、」









高杉「この間、宇宙で美花にあったぜ。春雨第七師団にいた。あのアホ毛のヤローのとこだ」








そう言われて思い浮かんだのは前に吉原で出会った神楽の兄貴の顔だ







高杉「美花が、記憶喪失で浜辺に倒れてる所を神威が救助したって訳だ。



記憶喪失ってんで帰る場所もわかんねぇし、春雨第七師団で神威の補佐として今働いてるぜ。



この間会った時、俺の事も覚えてなんかなかった。



けど近々思い出す為に桜を見に地球に来る



そんで思い出したらきっと帰ってくんだろ。



もう少しの辛抱じゃね」






銀時「……美花が…帰ってくる？」









高杉「あァ。本当はおめェなんざに言いたくなかったんだが、俺ァ美花の幸せそうに笑う顔に惚れたからな。仕方ねぇから教えてやってんだくそ天パ」









銀時「天パは余計だコノヤロー」









高杉「フッ、、じゃあな。帰ってきたらハガキの1枚でも寄越せよバカ」









そう言って高杉は万事屋を出ていった

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