【銀魂】〜名前〜(神威)

第17話 ページ18

貴方side





コンコンコンッ！








部屋で待っていたらノックをされた









あの事件以来、絶対開けちゃダメだと思った









高杉「……A。いるか？」









『高杉……さん？はい、います』









高杉さんだと分かれば直ぐに開けた









高杉「……お前、ホントに何も覚えてねぇのか？」









『……やっぱり、私の事何か知ってらっしゃるんですね。教えていただけませんか？』









高杉「悪ィがそりゃ出来ねぇな。自分で思い出せ。桜見りゃ思い出すだろ。」









『桜……ですか……』









高杉「……んで、思い出したらもうココにはいる必要ねぇだろうから、元の居場所戻れ。

お前を待ってる奴がいる。戻ってやれ。

……お前はそっちのが幸せなはずだ。」









そう言って高杉さんは帰って行った









元の居場所？









待ってる人？









幸せだった私の居場所？









夢に出てきた、彼？









高杉さんの言葉が頭でリピートされる









ココじゃない……私の居場所……









そう……だよね……



……ここに居るのは迷惑……だよね……






この間みたいなことも起こっちゃうし……









早く記憶取り戻さなくちゃ……









高杉side









自分の初恋の相手に何も覚えられてねぇってのは
こんなにも辛ぇんだな……









俺は、笑ってるアイツの顔が好きだった









でもそれは、俺がさせてやれる笑顔じゃねぇ









銀時の隣で、好きな奴と笑ってるアイツの笑顔が
一番好きだった









だから、俺らがバラバラになった時も、
銀時に任せたんだ









アイツの幸せは銀時の隣にある









アイツがいるべきところは、
宇宙(ｺﾝﾅ)所じゃねぇんだ









そんな風に考えながら、春雨第七師団の船を出る









あ、結局会談してねぇじゃねぇかよ









まぁ、いいか。









もう二度と会うことの無い
初恋の相手にも会えたからな。

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