4 さらっと紳士 ページ6
『…誰なのこんな高いところに置いたの』
私が息を切らしながら奮闘しているものは棚の上にある書類だ。
背伸びをしても届かない。
生憎ここには踏み台なんてものはなく、自力で頑張るしかないのだ。
『…あとちょっとで…』
そう思った瞬間背後に気配を感じた。
リオセ「身長が足りてないみたいだが…」
後ろに立っていたのはリオセスリだった。
『…こんなに高いところ届かないの』
早くとってと目配せをする。
リオセ「はいはい…仰せのままに」
私の頭を一撫ですると、書類を簡単にとってみせた。
私の努力は何だったのだろうか…
リオセ「この書類は俺が持っていこう。アンタはこっちな」
私が持っていこうとしていた書類を奪い、代わりに可愛いバケットを渡して、そそくさとこの場を後にした。
彼に渡されたバケットの中を見ると
『…何これ。お菓子だ…』
書類と交換で渡してきたものはどうやらお菓子のようだ。
ちゃっかり”美味しく食べてくれ”というメッセージ付きだし。
こういうところが私の日々好きになっていく理由だと思う。
そういえばこの前も瓶の蓋と奮闘していた私だが…
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『あかない!』
いくら踏ん張ってもあかない瓶の蓋。
ほんとふざけないで欲しい。
私は非力ではないはずなのだが…
そう思いながら唸っていると、横から逞しい腕が伸びてきた。
リオセスリの腕だとすぐに分かってしまう私は変態なのだろうか。
ひょいっと私の手から瓶を取ると、流れるような作業で蓋を開けて仕事に戻った。
『…ありがとう。』
リオセ「あぁ、」
どうやら私の恋人はすーぱーだーりんというやつなのだろう。
改めて好きだと再確認した。
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びんた(プロフ) - カスイさん» コメントありがとうございます!リクエスト了解しました!これからもご愛読よろしくお願いします!! (1月8日 21時) (レス) id: 9925829fa9 (このIDを非表示/違反報告)
カスイ(プロフ) - こんにちは!読ませていだきました!めちゃ愛されてて満足ですゲヘリクエストなんですけどリオ夢で「疲れたから頑張った私を褒めて」的なシチュお願い出来ますか……?褒められる側はどちらでも大丈夫ですっ (1月4日 6時) (レス) @page12 id: 264f0403c3 (このIDを非表示/違反報告)
びんた(プロフ) - たぴさん» コメントありがとうございます!頑張って更新させていただきます!! (10月24日 1時) (レス) id: 9925829fa9 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ - 早く続きが見たいです (10月23日 15時) (レス) @page7 id: 3c2516196d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びんた | 作成日時:2023年10月18日 3時