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…私、任務中のオーラ出してたかも。

テネシーって呼ばれる時は、いつもこういう殺気だった雰囲気になっちゃうんだよね。

そう思って心をいつも通りにすると、哀ちゃんは落ち着いたよう。




「…灰原?」


「灰原さん、どうしました?」


「哀ちゃん、大丈夫?」


「…大丈夫よ。ちょっと寒気がしただけ」




でも、他のみんなは普通だ。

なんで哀ちゃんだけ、こんなに反応したのかな…?


それにしても、さっきのは完全に無意識だった。

任務中以外に、テネシーって言葉で反応しないように注意しなくちゃ。









「灰原、さっきのどうしたんだよ?」




Aちゃんが歩美たちと話している隙に、俺はさっきまで腕にしがみついていた灰原に尋ねた。




「ねぇ、あなたは感じなかったの?」


「何を?」


「…組織の、オーラを」


「なっ…!?ウソだろ…」




黒ずくめの奴らのオーラだと?

少なくとも俺は、何も感じなかった。




「まさか、Aちゃんが昨日言ってた、同じ匂いがするっていうのは…」


「洗剤なんかじゃなく、組織のそれってこと。おそらく、私を自分と同じ側って認識したみたいね」


「けどそれなら、とっくにお前は…」


「…シェリーって存在を知らないのかしら」




いや、待て。

そもそも、こんな……こんなことがあっていいのか?




「…灰原。もし、本当に。Aちゃんが組織の人間だとしたら……とんでもねぇぞ」


「……ええ、そうなるわね」




これはほんの推測…彼女が組織側だという証拠も確証もない。

だがもしも、それが事実なら。



アイツらは…まだ7歳の子供をも巻き込んでいるということ。



彼女が何も知らずに動かされているのだとすれば……



俺は、何とも言えない気持ちのまま、歩美たちと遠慮がちに話すAちゃんを見つめた。




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- いつか続き見たいです! (2023年1月4日 20時) (レス) @page41 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
四葉 - ………なんか変な終わり方 (2020年4月16日 23時) (レス) id: d4c94e9a80 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - なんか、可愛い (2019年6月8日 9時) (レス) id: 8fa060f4ff (このIDを非表示/違反報告)
南 雲 。(プロフ) - レンちゃんがコナン好きってこともすごく伝わる内容でした。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: cf49f61a0c (このIDを非表示/違反報告)
南 雲 。(プロフ) - 言葉の繋げ方が相変わらず上手すぎてうらやまるやまです。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: cf49f61a0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤月セレン | 作成日時:2019年6月3日 0時

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