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『これ…可愛い』
私は、彼の髪につけられた豚の形のピンを撫でる。
いきなり近付いたせいか、シャオロンは驚いてたけどすぐに「あぁ、」と理解した。
「ふふん、可愛ええやろ？割と気に入ってんねん」
『うん、すごい似合ってる』
そう言って私はシャオロンに笑いかける。
と、彼は何故か私の顔を凝視し始めた。
『シャオロン？』
「…いや、A笑えるんやなって思って」
笑うことぐらい出来るんだけどな。私をどんな人だと思っていたんだ。
『そんなに無愛想に見える？』
「見える」
『そう…？』
愛想笑いは一応出来るが。
首をかしげてそう考えていると、意外と近くにあるシャオロンの顔がにやりと笑う。
「もっかい笑ってみてや」
『笑ってって言われたら笑えないよ』
「えー、いけるやろ」
そう言って、豚のピンに添えられている私の手の上に彼は自分の手を重ねる。
離れようとしたのがバレたのかと思うぐらいにタイミングが良くて少し驚くが、それよりもシャオロンが不意に私のキャップの鍔の部分を掴んだことに焦った。
「てかA、帽子被っとるからちゃんと見えへんねんな。取るで？」
『あ、待っ…』
抵抗する前に、彼によって華麗にキャップは私の頭から離れた。
その時ちょうどよく風が吹いて、ひとつに束ねた金色の長い髪がさらりと宙を舞う。
シャオロンは、当然目を大きく開いて私を見た。
「…え……うそやろ、」
確実に私の正体を確信した彼。さぁどうしよう。
そして、今私は運が悪いらしい。
人通りの少ないこの場所に、私とシャオロン以外の人が丁度通りかかったのだ。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
