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ひとまず必要なものは買って、借りた家に足を運んだ。
城にある私の部屋とは違って狭い。でもこれが普通って感じがして新鮮。
少し気分が晴れたが、すぐに頭によぎるのはさっきの2人。
ちーの、しょっぴ。そう呼んでいた気がする。
もしかして有名人なんだろうか。今思えばあの2人が話している時、周りの人たちがちらちらと彼らを見ていたような。
『私って、本当に何も知らないのか…』
城の外の事が知りたい。普通の国民たちに紛れて暮らしたい。そう思って出てきたのに何だか逆に己の無知を突きつけられた気分で腹が立つ。
私は再び外に出て、空気を思い切り吸い込んだ。
どうせ誰も私のことなんて気付かないんだ。好きに生きよう、これから。
『…どっか行こう』
せっかく外に来たんだ。もっと知らない場所を歩き回りたい。
街中はさっきの2人がまだ居るだろう。また見つかるのも面倒だし、他の所にするかな。
人通りを突っ切って、周りを観察しながら宛もなく先を行くと、いつの間にか森の中に来ていた。
『森って、初めて来たかも』
空気が美味しいってこういうことを言うのかな。
頬が緩む。しかし、それは一瞬のことで。
『…え』
目の前に突如広がった光景と刺激臭に足が止まる。
何人も、人が血を流して倒れていた。この臭いは血なんだと直感で思う。
初めて見る生きてない人間に脳が追いつかない。
そしてその倒れた人の中心に居る青と緑。
すると、緑と目が合った。
「っ、待てゾム！その子はちゃう…！」
青がそう叫ぶよりも早く、
私は、葉が散りばめられた地面に押し倒された。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
