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ここまでの話を整理する。
私には特別な力…治癒の力があり、それは王家の何世代かに1人の確率で現れるもの。
そのことを私は両親から知らされずに育ち、そして無意識にその力を幹部ゾムへと使ったことで軍に私の力のことを探られた。
ただ恐らく、それとは別に
『状況は何とか理解したつもりだけど、貴方が私に求める事は…』
「あぁ、その力だ」
『私にメリットはありますか？』
そう、そもそも私は狭苦しい城の中にずっと閉じ込められて、やっと家から出て自由の身になった。
なのにここで捕まってしまっては意味が無いと思うのだが。
グルッペンは私の言いたいことを読み取ったのか、表情を変えずに言った。
「姫、貴女は確かに自由だ。ここで現実的な質問をするが、生きていくのに必要なお金はあるのか？」
『そんなの城から持ってきたに決まってますけど…』
「だが、無限ではないだろう？」
口角を上げたグルッペンに、私は何となく彼の言いたい事が伝わった。
なるほど、そういう魂胆か。
「外で自由にしていてもいつか生きていく為の金は底をつく。そうなってしまっては死ぬかまた王城へ逆戻りする羽目になるかの二択。何の意味も無い。
＿この方が、自由を無限に出来ると思わないか？
そう言った彼を見て私は言った。
『仮にも我々国の姫である私に働けという事ですか？』
「おや、姫扱いはお気に召さないと思ったのだがね」
『…いいえ。それで良いですよ』
特別扱いよりも、普通の人と同じことに憧れてたから。
断る理由なんて無かった。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
