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宙に浮いた感覚がして、私は目を見開く。
彼が私を横抱きに持ち上げ、そのまま医務室から出た。
『っ…自分で歩けます』
「だってAちゃん、まだ顔色悪いもん。大人しく抱かれとってほしいな」
てか余裕で軽くて吃驚したわ、と私の方を見て彼は笑う。
近くで見て気付いたが、彼は何処かの王子に居てもおかしくはないぐらいに顔が整っている。
「そんなに見られたら照れるんやけど」
『改めて見ると、綺麗な顔だなって思っただけ』
「僕からしたら君の方が綺麗やと思うで？今まで関わってきた女の中で文句無しのトップやわ。さすが姫」
『…褒め言葉として受け取っときます』
「んもう、お堅いなぁ」
生憎、綺麗だの可愛いだの世界一だの、それらの言葉は既に両親や生活環境の中で慣れてしまった。
どこかの漫画のような可愛いお姫様みたいに、いちいちときめいたり出来る訳がないだろう。
そんなどうでもいいことを考えながら適当に彼と言葉を交わしていると、ひとつの扉の前で彼は足を止めた。
「ん、ついたで。ここや」
『一応ありがとう。もう降ろしてくれる？』
「はいはい、仰せのままに」
優しく笑って彼はそっと私を降ろし、目の前の大きな扉を押し開けた。
「グルちゃん、連れてきたで」
彼の後ろに続いて広い部屋に足を踏み入れると、中にいる人たちが一斉にこちらへ注目する。
その中心に居る、一際目立つ軍服を着た人物が私を見据えた。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
