14 ページ14
．
昼食を食べ、色んなものを見ていたらあっという間に夜が来た。
明日は労働の者が多いのか、今夜は昨日より人がまばらになってきていた。
『私も、今日はこの辺で帰るかな』
そう呟いて、自分の家の方面へと足を動かす。
誰も居ない小道に差し掛かると、それは突然目の前に現れた。
「んふ、みぃつけた」
高い塀の上から、すとんと降りてきた何かがそう言った。
私が驚いて声を出すより先に、一瞬で距離を詰めてきて目の前に来る。
やけに頭に残るちょうど良い具合の声が、耳に届いた。
「王城のセキュリティ突破するのに1日もかかってもうたけど、やぁっと辿り着けてん」
数センチ先にある天と書かれた雑面が捲られ、桃色の瞳が私を捉える。
にやりと笑ったその表情に背筋がぞくっと震えた瞬間、全身の力が抜けて私は地面に倒れた。
「筋弛緩剤って知っとる？…って、あんさんがそんなもん知っとる訳ないか」
シリンジのようなものを片手で弄びながらそう言う彼を見上げる。
『っ…だ、れ…なの』
「次に目覚ました時に分かるから大丈夫やで。なあ、」
＿＿
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 863人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
