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細くて暗い道に逸れて、完全に人が居なくなったところで私はシャオロンの頭にあるキャップを自分の頭へと戻した。
『はぁ、何とかなった…』
「俺は色んなこと起こりすぎて訳分からへんわ…」
ひと息吐く私に対し、シャオロンはこちらを見ながら言う。
「お姫サマとか自分で言っといて何やけど、ほんまに姫やとは思わんかった」
『私も、貴方に最初言われた時はかなり肝を冷やした』
壁にもたれてそう言うと「そういや、」と彼が呟いた。
「あの時、何で自分やなくて俺に帽子被せたん？」
『シャオロンの顔を隠さないと、覚えられて後で迷惑被るのはシャオロンだから。姫なんかと深い関係だと誤解されるのは面倒でしょ』
「あぁ…なるほど。優しいやん」
『私だって後味悪くなるからね。一般の貴方をこれ以上巻き込みたくは無いし』
「…せやな」
そこまで言って、私はシャオロンに向き直った。
『いろいろ吃驚させてごめんなさい。でも、シャオロンも私のことは誰にも言わないで』
「そんくらい分かってるって。お姫様の言うことには従うに決まってるやろ」
『姫扱いは辞めて欲しいけど…』
守ってくれるなら、それに越したことはないかな。
そう思いながら彼に背を向ける。
『じゃあ、また会えたらね』
「おん、またなA」
私のことが彼にバレてしまった以上、もう会わない方が良いのかもしれないけれど。
キャップを深く被り直しながら、家へ戻った。
．
「…ごめんな」
ひとり、シャオロンはAの後ろ姿を見ながら、ポケットからインカムを取り出し耳に付けた。
「ロボロ、Aって名前の女調べてくれん？」
姫って証拠が出るまでは、言わへんから。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
