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この人、姫って言った？
彼を警戒しながら思わずキャップを深く被り直すと、男性はふふっと笑った。
「あはは、ごめん。急にそうやって呼ばれたらびっくりするよな」
その口ぶりから、私のことを本気でこの国の姫だとは気付いていないようで少し安堵する。
当然だ。私は親に頼んで、国民たちに自分の顔と名前を伏せているのだ。
表舞台に出たことはあるが、国民からは遠目にしか私を確認出来ないし。
基本、外に行きたい以外の願いは何でも通ってたからな…
そんなことを思いながら、こんな時間にうろついてるおかしな彼に私は疑問を投げた。
『どうして、私を姫だと？』
「んー、なんやろなぁ…何となくそう呼びたくなる感じがしただけや」
『…そうですか』
何だそれ、本当に変な人。
こんな人に構ってる時間が勿体ないと思い、じゃあ、と先に行こうとすると彼は止めた。
「いま夜中やで？女の子1人で、」
『…関係ないんで。放っといてください』
彼の横を通り過ぎて、私は真っ直ぐ先へと進んだ。
黄色の瞳をした彼がその目を細めて、私の後ろ姿を見ているとは知らずに。
「…あいつ、もしかして俺のこと知らんのか？」
我々国幹部、シャオロンはぼそりとそう呟いた。
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稲荷(プロフ) - お体気おつけてくださいね(*^^*) (2021年6月10日 20時) (
レス) id: b62dcac460 (このIDを非表示/違反報告)
(^O^) - おぉ!マンちゃんここで登場!シャオちゃん？!Σ(ﾟДﾟ) (2021年5月22日 20時) (レス) id: 54e5655bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年5月16日 23時
