【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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｢オイ｣

『ねえなんでそんな怖い顔してんの！？』

｢お前……｣

『……』





いつもより低い声で私を呼ぶ声に恐る恐る顔を上げる。お、怒ってんなー……。

大方予想はついているけど何故か形相をしている派手野郎は、私を見下ろしながら言い放った。





｢手ェ抜いてんな？｣

『(アッッッ)』





確信をしきった派手野郎の顔を見て死を悟った。

頭の中の私はもう目を閉じ両手を合わせて天に召される気満々だ。

お疲れ様でした自分。ああ、今すぐ気絶したい！

と、猫被り癖がついた私から咄嗟に出てきたのは、誤魔化しの言葉だった。





『そんな手を抜くなんて器用なことできないですよ！』

｢へー、俺を騙そうとするなんていい度胸じゃねぇの？｣





あ、圧がハンパない。

ニッコォと笑みを浮かべながら迫って来られたため『すみませんでしたァ！！！』と即頭を下げることしかできなかった。私弱すぎない？？



てかさっき謎に猫被ってしまったな？バレた理由の1つはそれか……。

｢休憩は当分いらなさそうだな｣としれっとした顔で言う派手野郎に、再び全力で頭を下げた。





『休憩いるって！いります！！』

｢だってA、息切れするフリをするぐらい余裕じゃねぇか｣

『い、いやこれは本当にしんどくて！まじで！』

｢本当か嘘か分からねぇが次の訓練行くぞ｣

『それに怪我完治してないし！！』

｢はいはい｣

『くたばれ派手野郎』





もっと最初から一般人風に装っとくんだった……！後悔でしかない。

一般人ならこの怪我絶対動けない。少なくともあと3日は安静に、って言われるレベルだよこれ？

派手野郎が欠伸している隙に、木刀を打ち込もうとするがなんなく躱される。それにもまた苛々を募らせた。





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