【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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事後処理が大変なのか、どうやら今は私を喰う気はないらしい。

仕事中にいきなり行方不明になられたらそりゃ処理のしようがないか。

暗殺するときも、ほぼ人の目が少なくなる暗い夜にするときが多かったし。





『(この命狙われる感覚、久しぶりだな)』





別に怖くはない。かと言ってスリルがある訳でもない。

至って平常だ。

前までこれが普通だったのだから。



とりあえず氷室さんをガン無視して警戒心MAXでゴミ袋を取り、外に捨てに行く。まじで刀抜いてやろうかと思った。

次に出来上がった団子を運ぶべく再び厨房に行くと、店長さんが氷室さんと話していた。

……先程の氷室さんから感じられた殺意は今は皆無だ。店長さんは大丈夫なのかな。

と、私に気付いた店長さんが｢Aちゃん、仕事はどうだい？｣と聞いてきた。それに笑顔を作って答える。





『だんだんと慣れてきました！』

｢Aちゃんなんでもそつなくこなしちゃうから助かってるよ｣

『そんなことないですよー』




実はそんなことあるけど(おい)。謙遜って大事だもんね。

ははは、と笑っているとポタリと血が一滴床に落ちる。あ、やべ。

前の仕事柄痛みには慣れたから疎い。忘れかけてたわ。

それを見た店長さんが顔色を変えて私に駆け寄った。





｢Aちゃん！その腕どうしたんだね？｣

『えーっと、』

｢さっき皿を落としちゃって、そのとき破片が刺さっちゃったのよね？｣

『(うっっっわこいつ性格悪すぎない？こんちくしょー！！)』





私の言葉を遮ってきた氷室さん。なんか殺意沸く！！

さっきの出来事は言っても信じてもらえないだろうし、私自身もまだ理解が追いついてないから言うつもりはなかったけど。



何が皿の破片が刺さっただ、てめぇの化け物みたいな爪だよ。

そもそも破片が刺さったぐらいじゃこんなに血出ないっつの！

それを信じてめっちゃ心配してくれる店長さんが心配になる……。





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