【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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｢ここまで帰って来れたこと俺様に感謝するんだな｣

『はいはいありがとうございます死ねー』





家路をたどる間しょうもない言い争いは耐えず、やっと派手野郎の屋敷に戻ってきた。



日輪刀やら稀血やら継子について教えてくれたが、今更教えられても意味ないんだっつの！！

あと氷室さんだと思っていた人は、人ではなかったらしい。まさかの鬼。鬼の存在信じてなかったけどまじでいるのか。

んで、こいつｰｰｰ宇髄天元は、鬼殺隊と言って、その鬼を倒す仕事をしているらしい。暗殺屋とかじゃなくて安心したよ。同業者だったとかまじで笑えないかんな……。



ちなみに私の過去は一切明かしていない。

まだ完全に信用してないし、きっとこれからだって信用することはないだろう。

私が金を貯めて、逃げ出すときまで安定した生活が約束されるこの場所を利用するだけ。あくまでも最初の考えは変わらない。





『(はは……最低さ極めてんな自分)』




自嘲じみた笑いが零れそうになる。

そして私には決心したことがある。

もうこいつには一切遠慮せずに喋る！というか、いちいち言動が癪に障って思わず素が出る。

多分面白半分からだろう、こいつによって素が引き出されてる感はちょっと否めないけど。



相変わらず私を担いだままの宇髄天元は足で扉を開け、私をだだっ広い玄関に優しくそっと降ろす。

それが意外すぎて目を見開いたのは仕方ないことだと思うんだよ。





『……うっわあ投げ捨てられるんだと思ってたわ』

｢なんだその顔は。俺そんな奴に見えるか？｣

『うん』

｢お前クソ野郎だな｣

『派手野郎には負ける』





もう途中からずっとこんな感じである。

こいつの継子とか絶っっっ対続かない。頭の中ではどうやって逃げ出すかの計画を思案中だ。





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