運転 ページ8
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「やっぱり運転してる姿だけは変わらずかっこいいね」
「だけってなんだよ。だけって」
二人とも休みの今日、久しぶりに友哉とお出かけ。
2年以上一緒にいて、友哉のかっこいいところなんてたくさん見てきたけど、私はやっぱり友哉が運転してる姿が1番かっこいいと思う。
もちろんベースを弾いてる友哉も最高にかっこいいけどね?
「2年以上一緒にいるけど運転してる姿は衰えずかっこいいなって思ったの」
「だからさっきからちょくちょく貶すのなんなん。もっと他にもあるだろ俺のかっこいいとこ」
「……んーー」
「そんな悩むな」
言ってみろって言われるとすぐに思いつくかっこいいとこって思いつかない。
「じゃあ逆に私の可愛いところ言ってみてよ」
「…あー、この話無し」
「…ひどい」
私が一人で不貞腐れていると目的地に着いた。
「おーい。A。機嫌なおせって」
「…友哉が悪い」
随分うざい奴だと思う。我ながら。
自分も友哉のかっこいいとこ濁したくせに。
「…なんて言うか、これって言った可愛いところってわかんないわけ」
ぼそっと友哉が話し始めたので耳を傾ける。
「…一緒にいて、あー今めっちゃ可愛いってなるからどことかわかんねぇの。…だー!もう何言わすんだよ」
友哉を見るとほんのり赤くなった耳が見えた。
「…私もそうだよ。友哉のどこがかっこいいとかあんまりはっきりしてなくて、今めっちゃかっこいいってなる」
「まぁそんなもんだろ」
「そうだね。…友哉ごめんね」
「…おう。そのかわり今日は寝れないと思って」
「…?!」
友哉が優しいおかげですぐに仲良し。
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作者名:ななみ | 作成日時:2019年11月20日 2時