人間不信【ヒロアカ】 (ページ21)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:26,431 hit

21. ページ21

･

『なんで俺一人で見回り…』

ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ言いながら歩いていく

大通りを歩く特に何もしてないからか俺が通ると皆が振り返る

クソだりぃ

すると前の人の上から工事現場の材料がガラガラと落ちてくる

『てめっ…危ねぇ！！！』

前に居た小さい女の子

見捨てる訳には行かねぇだろ、

『離れろや！！！』

大きい声で周りの人達に言う

俺は女の子を庇うように抱きしめ自分が上になる

片手を上にやりほんと背中スレスレで電気を操りまとめて地面に置いた

『…大丈夫かよ』

「…！！うっ…うぅ…」

ボロボロと大粒の涙を流し泣き出した

『あ"っ！？なんで泣くんだよっ…
てか親はどうしたよ、はぐれたんか？』

「うっ…ｸﾞｽｯ…」

涙を流しながら頷く

『…じゃあ探しに行くぞ』

女の子の手を握り歩き始める

「だ、大丈夫だったか！？」

工事現場のおっちゃんがそう言ってきた

『ちゃんと固定しとけや！まじで死ぬとこだったぞ！』

「わ、悪い、」

『ﾁｯ』

イライラしながら歩く

「…おにーちゃんヒーローなの…？」

『…おー、』

「凄いね！！！」

『あ…ありがとう…？』

どう答えていいかわからず顔を顰めた

「ママどこかなぁ…」

俺の手を両手で握る

『…こっちのが早いだろ』

ﾋｮｲｯと片手で抱き上げ周りを見渡す

少し驚いたような顔をしたが楽しそうに笑った

『いたら言えよ』

「うんっ！！」

ﾆﾊﾟｯと笑いｷｮﾛｷｮﾛし始めた

『……』

それから1時間は探したと思う、

▒▒▒▒▒▒

『…あそこにいる人じゃないんか？』

「…！ママだ！！」

そいつの親もきょろきょろしてすげぇ探してた

「あっ…！」

こっちに気づいたようだ、俺はその人の所に向かい渡した

「ママー！」

…なんでこんな所に俺が…

「ほんとありがとうございます…ｯ」

『…あ…いえいえ、』

そう言い帰ろうとした

「おにーちゃん！あたしもおにーちゃんみたいなカッコイイヒーローになりたい！」

振り返り相手を見て俺は言った、

『…頑張れよ、大きくなったらまた会おうな』

女の子の頭をﾎﾟﾝﾎﾟﾝと撫でると
その子は俺の頬を両手でﾍﾟﾁｯと挟むと口にキスしてきた