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サキとサナはリムルの匂いを辿りながら木の上を跳んで向かっていると、トカゲのような見た目をしたリザードマンと名乗る種族が訪ねてきていることに気が付いた。
『コイツら……何？』
｢嗅いだことのない匂いだし、お父さん達が生きてた頃に聞いた“トカゲ”にそっくり……｣
シオンの腕に抱かれたリムルとその隣にいたベニマルの目の前に木から降りてきた2人はマスクを付け、警戒をずっとしていた。
｢君たちは……｣
『私とサナであれから考えて、貴方の下に着くことにした』
｢これからよろしく……リムル、様｣
リムルはその2人の言葉にひとつ頷くと、2人をベニマルの隣に付かせてから前を向いた。
｢ドイツが使者だ？｣
リムルがそう呟くと突如、装備をしたリザードマンが一定のリズムを刻みながら槍を地面に付きながら、両端にはけた。
｢ん？……随分、芝居がかった登場だな｣
暫くして地面に槍を着く音が止まると、リザードマンの中でも特に豪華な装備を見に纏ったリザードマンが乗っていた生き物の背から飛び降りてリムル達の前に降り立った。
｢我輩はリザードマンのガビルである……お前らも配下に加えてやろう。光栄に思うがよい！｣
｢よっ！ガビル様！！｣
『リムル様……目の前にいるコイツら、殺したいんだけど……』
｢私達はリムル様だから下に着いたのに、なんで心底気に食わないコイツらの下につかなきゃ行けないの？｣
物騒なことを言うサキとサナをベニマルとリグルドによって止められたが、マスクの下ではずっと睨みつけるようにしてガビルを見ていた。
『私とサナはこんなヤツらの会話、もう聞きたくないから先に戻る……』
｢コイツらの前に居るだけで虫唾が走るし、殺意が湧き上がってくるから……｣
そう言って立ち去った2人を横目にガビル達は話を進めたが、リムルはサキ達の方が気掛かりで仕方なかった。
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作者名：レナ | 作成日時：2023年11月29日 2時
