9話 ページ10
一松side
ト《兄さん達位置についた〜?》
耳につけたインカムからトド松の声が聞こえる。
ちなみに今僕がいるのは客船の甲板……。
今朝、【影刃】が依頼を受けたらしく、トド松が慌ててその依頼を受けた。
その依頼内容というのが、客船で開かれるオークションの開催者を暗殺して欲しいというもの。
その開催者というのが眞城ファミリーという悪名高いファミリーのボスらしく、今日開かれるオークションというのもおそらく闇オークション。
ブラックリリーと言い、眞城ファミリーと言い、例の2人は悪人を暗殺する仕事のみを受けるらしかった。
とそれは置いておいて、先程からオークション会場を見張っているが、眞城ファミリーのボスはかなり警戒しているようだ。
まあボスだから当たり前といえば当たり前だけど。
パッと船の明かりが消え真っ暗になった。
停電?
いや違う、と思った瞬間オークション会場のステージ側、前方から一つの銃声が響く。
数秒後明がつくと前方で倒れている眞城ファミリーのボスが目に入った。
こめかみを一発で撃ち抜かれている。即死だろう。
すぐさま会場内は悲鳴に包まれた。
船員と乗客が混乱し会場から出てくる。
ここにいては人の波に飲まれてしまうと思った僕は、すぐさまそこを離れ、依頼完了後、兄弟と集合するはずの場所に向かう。
すると、僕がその場を離れた直後、その場所で爆発が起こった。
続けざまに五、六回爆発が起こり、船が傾く。
これは…まずい。
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年6月12日 8時