36話 ページ37
カラ松side
カ「ん?そう言えばさっき影刃のこと…」
夕闇「あぁ、名前のことか、本当に調べてなかったんだな、あいつは大戸羽実果、私は凛堂結貴野だ」
やはり……か。
チョロ松の記憶違いではなかったのだ。
夕闇こと結貴野はチョロ松とすれ違ったその日に影刃……羽実果の名前を呼んでいた。
そして2人は例の2ヶ月前に起こった事件の被害者の娘達。
結貴野「別に隠すつもりは毛頭ない、好きに呼んでくれ」
横で走る結貴野の顔は見えないが、凛とした声ではっきりとそういった。
カ「それはそうと、何故ここに来たんだ?」
結貴野「実を言うと、私と羽実果は昨日から家を空けていたんだ、
それでつい一時間前、羽実果が持っていた仕事用の携帯に、家に電話がかかってきたことを知らせる通知が来てな、
うちに帰って、留守番電話を聞いてみたが電話の向こうが騒がしいくせに何も声を発しない、
妙だと思って羽実果が電話をかけてきた先の位置を調べたらここだったって感じだ
darkmoonの位置も前から調べはついていたし、例の依頼の依頼人はdarkmoonに関係がありそうだったからな、
どうせあんた達のところも同じような依頼が来てたんだろ?
だからまさかと思ったってのもあるな」
驚いた。ここまで見抜いているとは。
仲間でもない俺達を気にかけてわざわざ来るとは思わなかったが。
結貴野「声がしたのはこの近くなんだが…」
カ「呼ぶか?」
結貴野「やめろ、本当にどういう神経をしてるんだあんたらは」
結貴野が呆れ顔で再びそういった時だった。
チ「うぐっ」
一「かはっ」
チョロ松と一松の声が聞こえた。
結貴野「……この部屋だな」
施錠され、動かないはずの扉の鍵に弾丸を撃ち込み結貴野がその扉に蹴りを入れると、扉が大破した。
そして、大破した扉の先には枷に繋がれ、身動きも取れずにいたぶられる弟達だった。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年6月12日 8時