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20話 ページ21

一松side
お「なぁ〜暇〜」

高校の前に路駐した僕達しかいない車内でおそ松兄さんが呟いた。
確かに今朝から約4時間この車の中にいるのだから暇なのも頷けるが…。

これ、絶対怪しまれてると思う。学校の人に。

普通高校の真ん前に堂々と路駐しないでしょ。
せめて狭い路地でしょ。

ト「で、チョロ松兄さん、本当にここにあの二人がいるの?」
チ「多分ね、前すれ違った時見たけどここの制服だったから」
ト「それに気づいたのが今朝っていうのがね…なんで昨日思い出さなかったのさ」
チ「うるっせえよ!」


……なぜ僕達がこんなところに4時間もいるかと言うと、事の発端は今朝。
全員が朝食をとり終えた頃、突然何やら考え込んでいたチョロ松兄さんがとつぜん“ああああああ!!!”と、大声をだした。

ト「ちよっと急に何〜?うるさいなぁ…」
チ「思い出した…」
ト「何を」
チ「僕、昨日の朝、夕闇さんと影刃さんとすれ違ってた…多分」←
ト「何その曖昧な感じ!?」
お「つーかすれ違ってたのかよ!?何でもっと早く言わねえんだよ!」

その後は皆揃ってバタバタと支度をして、車に乗ってチョロ松兄さんが言っていた高校まで行き、校門の真ん前に堂々と路駐したという訳である。

というか、ここにいるのはいいんだけど、何百といる生徒の中から二人を見つけることなんてできるのだろうか。
少々無茶な気がする。

そんな事を考えつつ、僕は一つだけため息をついた。

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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年6月12日 8時

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