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第18話ページ20

結貴野side
あの公園に既視感を感じ、家に帰ってアルバムを探り当てたら出てきた私達が小学生の頃の写真。

やっぱりあの六人、会った事があったんだ。

元々違和感は覚えていた。
自己紹介したばかりで、名前も一度しか聞いていないはずが、こんなにすんなり私と羽実果の名前を呼ぶなんてこと初対面だったら相当難しい。

だって私達双子だし。

それにすごく緊張するし、相手は歳上なわけで呼び捨てもタメ口も…私にはできない。

羽実果は小学校時代からの度重なる転校のせいで友達を作るのが難しくなった、と言っていた。

高学年になるにつれて趣味の合う合わないも出てくる。
たて続けに転校していた私達、周りは知らない人ばかりで結局そのまま中学校に入ってしまった。

最初はなんとなく上手くいっていたけれど、途中から雲行きが怪しくなっていった。

おかげで二人共今じゃ他人と話すことすらままならなくなってきている。

羽実果なんか高１のときしばらく一人で居たし。
私も例外ではないのだけど。

そんなことを考えながらアルバムを見ていると羽実果の携帯の着信音がなった。

結貴野「え、誰から?」

私の携帯は鳴ってないから少なくとも部活のグループLI〇Eではない。

羽実果「トド松って書いてある」
結貴野「いつの間に交換したの…で、何だって?」
羽実果「“やっほー！トド松だよ！この間話していた野球……というかキャッチボールの件なんだけど、いつやろうか決めかねてるんだ、二人はいつ予定が空いてるかな?”だって」

やっほー！トド松だよ！はいらなかったんだけど…。
ていうか野球。すっかり忘れてた。

幸い明日も私達はお暇である。
それどころか何しようか状態。
だったら明日でもいいんじゃないだろうか。

羽実果「じゃあ明日にしておこうか」
結貴野「いいよ」

羽実果が返すと返事が返ってきた。
どうやらトド松が買い物に行きたいらしい。
その帰りに野球…というかキャッチボールをしようと言っている。
どうせ暇なのだから私達もお供することにした。

って言うか、思い出したこと、どのタイミングで暴露すればいいのだろうか。