私、悪役令嬢らしいですが、攻略対象に微塵も興味が湧きません。百合ですから。【“聖魔の理”編】

“プリズンプリンス”編完結 ページ5

アイルス視点



旧体育館……が建てられていた土地に私はいました。




そこに、ただ眠っているだけの様な亡骸の集合体と、本当にただ眠っているだけのクルミッシュがいました。



……おいたが過ぎます。



後始末は誰がやると思っているのですか。



カイリス「あ、いた。アイ！！」



…………カイリス？



アイルス「授業はどうしたのですか？」



カイリス「それはアイだって……いや、ていうか何この状況」



意外と冷静ですね、カイリス。



アイルス「見ていてください。【戻る(リセット】」



私の詠唱に呼応して、跡形も無くなった地は、元通りに旧体育館が建てられました。



これは、エクレールさんから(ruby)させてもらった魔法です。



カイリス「わあ……凄い。何もかも元通りになった！」



何もかも……ではありませんよ。



アイルス「まだやるべきことがあります」



次に私は、死体(ゴミ)を一か所に纏めて聖水をかけました。



……すると、死体達は光と粒となりやがて消えてしまいました。



カイリス「…………あ、」



カイリスが気付いたようで、哀しい顔をしました。



私は慈悲深く詠唱を唱えます。



アイルス「【転生(ソウル)】」



すると、光の粒がルクティアさんの中に入っていきました。



一見、特に何の変化もありません。



効果は……大体分かるでしょう。



_______また、何処かで再会することを、祈っています。



それまで、良い眠りを。


_________

_______




えっと、あの後色々ありました。



まず爆発の件ですが、同時刻に近辺の工場が家事になったらしく、運良く何も疑われませんでした。



次にサーシャードさん達について。



サーシャードさん達は授業をサボる口実にその工場に見学しに行くと言っていたそうなのです。



なので、事故死と処理されました。



最後に、ルクティア。



ルクティアは死んだことが世間的に知れ渡ったので、後に葬式をすることになりました。



えっと、ヒロインがいなくなったので完結、ということでいいのでしょうか。



……とりあえず、夏休みに入ります。

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