救われた少年 前編 ページ18
クリス視点
四聖勇者の監査を終え、いよいよ私は聖女としての御役目をすることになりました。
クリス「……【
現在、スミス家の息子さん、フレア＝スミスさんの治療をしています。
「え、あ……見える……目が見える！」
波の魔物によって視力を完全に失われたフレアさんは、それからずっと引きこもっていたそうです。
それを見兼ねたご両親様が私に依頼をしたのです。
因みに、スミス家は王族が口にする食事を作る料理人の一家だそうです。
母「あ、ありがとうございます！」
父「まるで奇跡を起こす神のようだ……！」
はい、私元女神です。
クリス「えっと……これは……」
報酬は金貨がぎっしりと詰まった大きな金袋が二つ。
確か報酬は銀貨の入った金袋一つだった気が……
母「分かっています！足りませんよね！？」
クリス「え、ええ……？」
結果、倍以上の報酬を貰ってしまいました。
＿＿＿＿
＿＿＿
数週間後ののことです。
今日は依頼がなく、Lv上げをしようと思い、狩場に来ていました。
クリス「……」
浮遊する宝石から
討伐した魔物を解体しているところでした。
「「「UGAAAAAAAAAAAAA！」」」
クリス「！？」
魔物の集団が後ろから襲いかかって来ました！
え、どうしましょう！数が多すぎます！
その時です。
「力の根源たる我が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者達に炎の雨を降らせよ」
『フレイム・レイン』
「「「GA！？……UGYAAAAAAAAA！」」」
クリス「！？」
魔法……ですね。
炎の雨が魔物達に降りかかり、やがて炎の中で息絶えていきました。
クリス「流れ弾……ではありませんね」
？「お姉さん！」
クリス「……え？」
振り返ると、そこには見覚えのある顔が……って
クリス「フレアさん！？」
料理人一家スミス家の息子、フレアさんがいました！
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作者名：桜小路美彩 | 作成日時：2019年3月29日 22時
