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オリアスside
俺の隣で魔界の夜空色の瞳をした生徒がその目をいつもの倍くらい見開いて、食い入るように空を見上げる。
彼女がいつも、空を見上げているのを知っている
半人の影響で、羽根を持たない彼女はいつも飛んで登校する生徒を眩しそうに見上げているのを知っている。
───……彼女に1度聞いたことがある。星は好きかと。
返事は
『うーん、どうなんでしょうね。
分かりません。
夜空が美しいとよく耳にしますがこの目で空を見る時はいつも濁っていたり、雲に隠れてしまいますから。
でも、私が育てた世界です。いつかは美しい星空を見てみたいですよ。』
なら、俺が見せよう。
彼女が不運に嘆くなら、俺の星で打ち消すから。
だから、
オリアス「どうかな?俺の星は。」
『オリアス先生!』
やっと空から目を離した君は俺の手を見て、またすぐに空を見た。
あぁ、確かに思ったさ。諦めてくれるなって。でも何でかな。
今度は、Aちゃんの恋焦がれているような眼差しを向けられる空が羨ましくて
こっちを見て欲しいなぁ、なんて。
『オリアス先生。』
オリアス「!何?」
俺が考え事をしている間に満足したのか、Aちゃんは俺を見ていた。
『ありがとうございます。本当に。とっても素敵な景色を見せていただいて。』
オリアス「んーん、Aちゃんが星を好きになってくれたらなぁって打算込みだったからさ!」
『あぁ、あの時の。』
オリアス「あ、覚えてた?」
Aちゃんにとってはただの雑談だろうに。
『勿論。
あの時は分からないって言いましたが、私、星は大好きなんですよ?』
オリアス「え、そうなの、?見た事ないって言ってなかったけ?」
あれ?俺の記憶違いだったか?めっちゃ恥ずかしいんだけど、、
『はい。空の星は今この時まで知りませんでした。
ですが、私が好きなのは
バビルスの生徒を守り、私に空を見せてくれる
オリアス先生の星ですよ。』
ふふっと彼女は品のある笑い声をあげて、俺の魔術で作り出された星を指でちょいと揺らした。
オリアス「ああ”〜、ズルいなぁ、Aちゃんは、」
ずるずると空中でしゃがみこむと俺の手が置かれてるAちゃんも一緒にしゃがみこむ。
雲は どこかに消えていた。
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副題
空に焦がれる不運と
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ひのや(プロフ) - 名無しのメダカさん» ノリがいいメダカさんナイス過ぎィ!!作者の野望はいつか読者様方の横隔膜も破裂させることです()。野望達成のため夜更かしも程々に作者は寝ます。 (2月7日 23時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのメダカ(プロフ) - ひのやさん» 返しにめちゃくちゃツボったでやんすっww、もう全然ご贔屓にさせていただきますよ。ゲッヘッヘ、これからも更新頑張ってもらうでやんす(悪ノリ) (2月7日 23時) (レス) id: 46b73a4ede (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - きゅさん» ふぇぇええぇ、なんのことか、作者わかんなぁぁぁぁい。ふへへへへへへへへへぇ(ビブラートましまし) (2月7日 13時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
きゅ - えっっっっっっっ((アウトっすよ〜!! (2月7日 13時) (レス) @page20 id: 58ff2b5437 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 名無しのメダカさん» コメントありがとうございます!げっへっへ、いいんでゲスよ!是非今後ともウチをご贔屓にね、アイィ!!(キモくてすみません) (1月23日 18時) (レス) id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひのや | 作成日時:2023年7月4日 19時