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涼介「そんな事言われたら、期待しちゃいますけど?」
まだ僕には、彼が何に期待しちゃうのかとか、僕が変な言葉を口走った理由とか、なにも分からなかった
分からなかったけど
知念「勝手にしとけ、ばか」
そうしたいって思った自分がいた
彼がさっきよりも僕の近くに座ってくるから、肩と肩がくっつくくらいの距離になってしまった
肩から熱量が伝わってしまいそうで、ちょっとだけ離れてみたけどすぐに彼が距離を詰めるから無意味だと思ってすぐに諦める
知念「涼介さんは、」
涼介「ふふ、涼介でいいよ
おれもゆうりって呼ぼっかなー」
知念「調子に乗るな…りょうすけ」
涼介「…想像以上にぐっときた
ね、お願い、もういっかい言って?」
知念「も、もう言わない!」
おねがい、と可愛く駄々をこねる涼介に弱いのか、気持ちが少し揺らいだけど
これで涼介にまた調子を乗らせるのも面白くないから頑張って耐え抜いた
普通の友達として関わって見れば圭人の言う通り悪い奴じゃないかもしれない
まだ憶測だけど
涼介「ちねんちゃんはさ、どーしておれとちゅうしたなんて嘘ついたのよ」
にやりと口角を上げながら僕の顔をのぞき込む彼は確信犯としか思えなくて、唇を尖らせて彼を睨んでやった
涼介「そんな唇ちゅーってやっちゃって、ほんとにしちゃうよ?」
知念「やれるもんならやってみなさいよ」
僕は彼を挑発しようと言ったつもりだった
…彼の本性を分かっててこんなことを言った僕を今更後悔することになる
知念「…んっ」
何度も角度を変えて唇を堪能するようにゆっくりと、甘く蕩けるようなキスを降らす彼
息が苦しくなって、彼の胸を力いっぱい押す
するとゆっくりと唇が離れて、銀の糸が僕達を繋いでいた
涼介「ほんとにしちゃったね?」
首をこてんと傾げて、満更でもなさそうに呟く彼は、やっぱり苦手だ
だけど僕は拒絶しなかった
彼のキスを受け入れて、不思議と不快な思いも感じなかった
知念「…変態」
彼が来てから僕は、明らかにおかしい
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ぱっつん - もう終わりですか?続きが見たいです。気長に待ってます。 (2018年6月15日 8時) (レス) id: 392e55b28e (このIDを非表示/違反報告)
あ い り ん ご ? ?(プロフ) - 終わってしまうのですか?( ; ; )続き楽しみにしてます! (2018年5月27日 17時) (レス) id: 2558e0d735 (このIDを非表示/違反報告)
ここみ - こんばんわ。いつもお話楽しみにさせてもらってます!次回作もやまちねちゃんがみたいです!できたらでいいのでよろしくお願いします! (2018年4月4日 18時) (レス) id: 13aa0fd7e6 (このIDを非表示/違反報告)
hall(プロフ) - 凄く面白いです!次回作もやまちねがいいです(><)更新楽しみにしてます! (2018年2月12日 0時) (レス) id: c7890d568e (このIDを非表示/違反報告)
*kanapuchi*(プロフ) - 次の小説もやまちねがいいです!!!!よろしくお願いします。更新、楽しみにしています!! (2017年12月25日 6時) (レス) id: d8ac1fcedc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2017年8月26日 21時