拝啓 お兄ちゃん様【名探偵コナン】

❀ ページ18

「お姉さん名前は？」

『松田Aだよー。そっちは？』

「毛利蘭ですっ」

「あたしは鈴木園子！Aさん言われっぱなしは駄目よ！」




園子ちゃんは随分正義感が強い子なんだな。

注文を取りに来た透くんは申し訳なさそうに眉を下げた。




「すみません、僕のせいで」

『気にしないでー、お礼はハーゲンダッツでいいからね』

「…最近兄に似てきてませんか」

『さあ？』




元々じんぺーちゃん似ですー。

なんて悪態をついていると｢めちゃくちゃ仲良いじゃん｣と園子ちゃんが言った。




『まあ付き合い長いからねぇ』

「私安室さんのあんな顔初めて見ました笑」

「あの人ちゃんと人間なのねぇ…！」




あはは、園子ちゃん面白いな。26歳って言ったらすごい驚かれた。え、童顔かな？


それからしばらく話した。途中から少年探偵団…？っていうこの前の子供たちもきて随分賑やかになった。

時計を見ればもう15時。え、やば。もうこんな時間じゃん。




『ごめん、私これから用事あるんだ。またね！』

「はいっ、ありがとうございました！」

「また話しましょ！」

「Aさんもう行っちゃうのー？」

「もう少し話したかったです…」

「おっ、俺なんてまだパフェ食い終わってねぇのにっ」

『また会った時に話そうよ、ね？』




と言ってから梓さんにお会計をお願いした。

おつりをもらって居ると中から透くんが出てくる。




『あむぴ(笑)も行く？』

「喧嘩売ってます？」




少し戯れてからお店を出た。

そうしてお花屋さんで3つの花束を買って墓地に向かう。


じんぺーちゃんたちのお墓がもうすぐ見える時、くんっと袖を引かれた。




「警察がいる。僕は彼らがいなくなってから行くから先に行っててくれ」

『んぇ？あ、そっか。りょーかい』




公な立場に居られない零くんは建物の影に身を潜めた。

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