GENEの愛されボーイ

# ページ7

トレーニングで体に負荷をかけていく

いつもより なんだか重い体に鞭を打ってメニューを終えると
待ってましたと言わんばかりに、三代目の岩さんが駆け寄ってくる
その後ろには相変わらずクールな臣さんもついてきていて、岩さんを温かい目で見ている

なんか…

犬と飼い主？




岩「A！この後暇？飯行かない？俺と臣さんとAで！！」




相変わらずのキラキラ王子様スマイルで誘ってくれた岩さん



もちろん 先輩の誘いを断るなんてことは俺の辞書にはないので二つ返事で了承しようとすると



臣「…？ A 熱あるんじゃない？顔赤いよ？」






あ「え？ いや、そんなことはないと…」



臣「絶対あるね〜これは！」


岩「…ほんとだわー！ごめん気づかなくて！今日早く帰んな！また今度いこうな！」




言われてみればだるい気がする

優しい先輩方のお言葉に甘えて今日はもう帰ることにした






朝と同じ過ちは繰り返さないと心に決めていたおれは龍友にもらったマスクをすぐさま装着




外に出ると雨はもう止んでいた




だるさが増す体を無理やり動かして家路につく




風邪薬あったっけな…


買って帰るか




家の近くのドラックストアに立ち寄る


陳列棚の前で思案していると


「…うわーーーん！！」


ドテッという派手に転んだ音と共に泣き叫ぶ子供の声が真後ろから響く





すぐに後ろを振り向き、泣き続ける女の子を立たせてあげる


あ「大丈夫？痛いとこないかな？」


目の高さを合わせ なるべく優しく問いかけてみる が、しかし…



俺の顔を見た瞬間さらにギャン泣き

あ「ママは何処かな？」


子供「あああぁぁぁ！うわぁーーーん！！」



聞いてくれる気配なし…



放っておくわけにもいかず、とりあえずお店の人に任せようと 女の子を抱き上げる




母「美和っ！どこ？！

……っ！！ 美和っっ！！」


あーよかったーーー！

お母さん見つかったーーー！！


あ「良かった！お母様ですか？娘さん転んでしまったみたいで……「返してくださいっっ！！」



え？



血相を変えて駆け寄ってくると俺から奪い取るようにして女の子を受け取る




そのまま逃げるように立ち去っていった




何…？



訳がわからずしばらく立ち尽くす


と、とりあえず帰ろう

そう思い今度こそ家路についた

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