キミがいる、キミといる。【うらたぬき】

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『人、多すぎやー』




目の前には何百人もの行列。
そう、今日は浦島坂田船夏ツアー東京公演の当日だ。




うわー、スカート短ｯ。
あ、あの子かわいいなぁ...、とか思いながら列に並ぶ


ここにいる人達はみんなあの4人が好きなんだ。
そう考えると本当に凄いんだ自覚してしまう。







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♧♧♧




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ペンライト、タオル、缶バッジを買い会場に入る。
何週間も会ってないからなんか早く会いたくて、話したくて、思わず缶バッジを大量に買ってしまった。







『(ま、当たるわけないけど)』





結局何も当たらなかった。
そう簡単に楽チケとか当たったらみんな苦労しないよ




ざわざわとした会場。
一人一人の声がわかるほどの広く高い空間。
ステージにセットされてる今回のテーマ。




ここに入れば誰もがドキドキするだろう。

もうすぐで彼等に会えるんだと...
大好きな彼等をこの目で見ることができるんだと...






このホコリ匂いが余計にここにいるんだと実感させてくれる。






そこらで うら・しま・さか・せん!! とコールが響く。
すると大きな音と共に流れるナレーターの声と現れるバンドマン。




きゃーー!!!! と響く歓声と同時に流れるMV
高鳴る心臓を握り締め、食い入るようにそれを見た。




MVが流れ終わり、静寂が訪れる。
そして耳が痛いほどの曲が流れ始め、シルエットが浮かび上がる。




現れる4人に興奮するような高い歓声。
でも私は口から言葉を発せられなかった。





彼が、彼等が私の服を着ている...。
その嬉しさと...








『＿＿うらたｯ.....！』








成長した彼と一番に目が合ったから。

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