キミがいる、キミといる。【うらたぬき】

・ U side ページ10

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結局、まふの家には約束の時間の30分後についた。




まふ「もう！ 何で遅かったんですか〜」

うらた「ごめんて」




今度上げるゲーム実況？ の動画を撮り終えた後、
まふ、そらるさん、坂田の4人でお菓子を食べながら雑談していた。





そらる「珍しいね、うらたくんが忘れてるの」

坂田「俺わかる！ Aちゃん家おったんやろ」

うらた「せーかい」




ソファーに寝転びながらぬいぐるみを抱き締める。
まふ達には悪いけど早く帰りたい。




まふ「Aちゃん...って、確かうらたさん達の衣装のデザインしてくれてる人だよね？」

うらた「主に“俺”のな」

そらる「うわｯ...」





今そらるさん引いただろ。
自分でも独占欲強いのは理解してるから。




坂田「うらさんもそろそろ俺らにも会わせてや」

まふ「え、さかたん達にも会わせてないの!?」

うらた「あたりまえだろ」





Aはそこら辺の奴とは別物なんだよ。
女優並みかそれ以上に可愛いんだよ。
そんな奴に会わせたら絶対Aのこと好きになるだろーが！




そらる「ねぇ、そのAって人の苗字なに？」

うらた「......七瀬、だけど」

そらる「ふーん」




人に聞いておいて何だよ ふーん て。
そらるさんは何かをスマホに高速で打っている。





そらる「へー、この子が七瀬Aね、可愛いじゃん」

うらた「は、」

そらる「ほら」




そう言って見せられたのはAがスケッチブックに何かを描いている時の写真だ。真剣に取り組むその姿が彼女の大人びた性格を映し出している。





そらる「世の中凄いね、調べれば直ぐに出てくる」

まふ「わー！ 素敵な人ですね、可愛い」

坂田「いや、まず調べて見つけたそらるさんにつっこめや;;」




ごもっともである。
てか折角隠してたのに最悪だ、ネット...今だけはお前を憎むわ。まずAもなんで撮られてんだよ！



とか、内心Aとネットとそらるさんに対する愚痴を吐き散らす。目の前ではAの写真を食い入るように見る3人集。




まふ「僕もこのきれーな人に会いたいです！僕の衣装も作って欲しい！」

そらる「俺も、うらたくんがぞっこんなこの人見てみたい」

坂田「いや、まずは俺やろ!! お礼言いたいうらさん！」




......あぁ、だから嫌なんだ。
こうなると想像してたからAには会わせたくないんだ。




うらた「ぜ〜ったいｯ イ・ヤ!!!!」



絶対此奴らに会わせてなるものかｯ！
と、今日改めて心に誓った。

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