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七話「何方も辛いなら、ソイツが幸せになるように。」 ページ8

Aside

それから銀時の縁のある人物、場所に

巡ったが…どれも記憶は芽吹かず…。

暮れ方になり、万事屋への帰り道。

坂田「すみません…何も思い出せなくて…」

……途中から、

銀時は俺の手を握って離さなかった。

『…大丈夫。今日はもう休もう。』

不安なんだ……銀時も。

新八「Aさんの言う通りですよ。
今日はゆっくり休みましょう。」

ー…その時だったー

「ッなんだありゃ…ロケット
落っこちてきてるぞ!」

『!…っ』

あれは辰馬が自慢げに話してたロケット!

…ッ下手に切れない!

新八「っ銀さん出番ですよ!」

坂田「えぇ?!」

ー新八君と神楽ちゃんが銀時を屋根の上
に連れて行ったー

………。

俺は見ていた…。

…銀時は切れなかった。

当たり前だ…記憶が無いんだもん。

…一緒に戦った記憶も…、

……初めて手繋いだ記憶も……、

っ…別れたことも…。

ードカーーン!!

『!…』

ロケットは…民家にぶつかってしまった。

……っあれって…もしかして…っ

俺はいち早く現場に走った。

坂本「アハハハ!万事屋金ちゃんに
行こうとしたらガス欠で…」

とか何とか警察の人と話してる…。

っあの馬鹿…!!

『っ辰馬!』

坂本「おー!Aー!相変わらず
美人じゃのう!//」

『…警察の方々、すみません…。
…このもじゃもじゃ連れてっちゃっ
てください。』←

坂本「アハハハ!アハハハ!」←

警察「っアンタうるさいよ…ちょっと黙って」

………。

……銀時…ついに帰る家すら

無くなってしまった。

坂田「…万事屋は解散しましょう…。」

新八「…銀さん…っ嘘でしょ?」

……嘘……、

神楽「っ私給料なんて要らない…酢昆布で
我慢するから…」

坂田「…君たちの知っている銀さんは、
もう僕の中にいないよ。」

……っ…!!

神楽/新八「「銀ちゃん/銀さん!!」」

『……っ…ねぇ…待ってよ銀時…』

新八「…!…Aさん…!」

嫌だよ。

別れた時の記憶が戻るならこのままで

良いかと思ってた……っでも…、

『……。』

そんなの嫌だ…。

ーグイッ……チュッ…。

坂田「?!///…っあの…////」

『……嫌だ…酷いじゃん銀時…っ
…っ何もかも忘れんなよ……。』

あーもう…感情がぐちゃぐちゃだ…。

坂田「…っ何で…泣いてるんですか…」

『っ思い出したら…分かるかもね…。』

坂田「……。」

…俺は銀時を見送った。

…見送ることしか、出来なかった。

八話「思い出すは松の影。」→←六話「お妙さんの卵焼きと書いてダークマターと読む。」



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作者名: | 作成日時:2024年3月14日 22時

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