えっ、あの髪型も？ ページ6
勢い良く呼ばれた自身の名前に、ピタリと足を止める。
走ることはせず律儀にはや歩きで私の隣に並んだのは、生徒会長である日辻君だ。
「久しぶりだね、Aさん」
「うん、久しぶり」
廊下に落ちているゴミなどを拾いながら歩き出す彼に、ついていく形で足を進める。
「三ヶ月ぶりかい？今回は何の研究を？」
「あー…主に動物のDNA構成について、かな」
…嘘は言ってない。
この不良の溜まり場のような黒曜中で、唯一といっていいほど私の特殊な立場にまともに疑問を抱いていた彼は、ある意味私にとって厄介な存在だった。
今でこそこうやって気軽に話せる関係であるが、生真面目な彼は最初はテスト時にだけフラリと登校し全てのテストで一位をもぎ取っていく私に思うことがあったらしく、よく突っ掛かってきていた。
恐らく逆に目立つほど改造されていない制服で、容姿が真面目だったこともあり注意しやすかったんだと思う。
学校に来ないことを何度も言及されたが、最終学校に話してあるある程度の事情を話して納得してもらった。
それからというもの、登校すればこうやって研究内容を聞いてくるという全くもってよろしくない関係が出来上がっていた。
毎回言葉を濁す私に気づいているのかいないのか、そういえばっ！とゴミを探すために下を向いていた顔をこちらに向ける。
明るい表情を見て頬を緩めた。
学校にくるたび生徒の素行の悪さに頭を悩ませていた彼なので、嬉しそうな表情を見るとやはり少し喜ばしい。
「ん？」
「生徒会に一人！新しい生徒が入ってきたんだよ」
へぇ、と相づちをうって興奮のあまり彼の手から滑り落ちた潰されたお菓子の箱を拾い上げる。
「六道 骸君！確か君と同じクラスだったよね！」
…六道君、ねぇ。
確かに真面目そうな雰囲気であるが確か彼にはピアスが何個かついていなかったか？
それに、髪型も奇抜だったような。
この学校では見慣れたものだが生徒会長の彼なら会うたびに注意しそうだが。
言いたいことがわかったのか苦笑いをした彼が、私の手からお菓子の箱を受けとる。
「生まれたところの風習らしくてね」
えっ、あの髪型も？
君からそんなものは感じられないよ。→←人間努力すればなんでもできる、のかもしれない。
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サラダ(プロフ) - シオンさん» こちらこそ自分勝手に更新止まってしまって申し訳ないです。ただいま書いては書き直してを繰り返してますのでお見せできる文章になりましたらどうかお楽しみください！コメントありがとうございました！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 続きが気になります！自分勝手かもしれませんが、どうか更新よろしくお願いします。 (2019年9月17日 1時) (レス) id: 8d841be347 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！ページもいっぱいになったので次は3章に入っていきます！もう少々お待ち下さい！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - とても面白くて一度に読んでしまいました。 続きが気になる…！(>ω<*) (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - きさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！分岐…考えたこともありませんでしたがそういうのもありですね！落ちは私のなかでは既にきまっていたようなものだったので、私が出来る限りで挑戦させていただきたいと思います！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年3月13日 19時
