…人が死ぬのは怖いしね。 ページ2
ギリギリと肩を踏みにじっているナルドが、何かをいっている気がするけれど五感が鈍ってきているのか聞き取れない。
痛みだけを正常に感じとる体に嫌気が差しながら、ナルドの足を力の入らない手で掴む。
汗が伝う頬を拭ったナルドがニヤリと嗤った。
「あ"ぁッ」
グリと体重を乗せて踏まれている肩の痛みが毒のせいで何倍にもなる。
肩が折れるッと予想された痛みに身を固くすると、
「なっ、お前なぜ！グッ！」
突然軽くなった肩を反射で手で押さえて、必死に目をこじ開ける。
ボヤけた視界の中で、黒い影が近づいて来るのを目でおう。
だ、れ…
ッ痛！
毒のせいで何かに触れられただけで痛む手が思わず払うように動いた。
パシッと響いた乾いた音とともに手を引くと、今度は少し強引に手を取られる。
「痛、い」
「手間かけさせないでよ」
プシュと射たれた解毒剤が効力を発揮するのがよく分かる。
溜まった熱を吐き出すように深く息を吐くと、手を掴んでいた冷たい人肌が離れていく。
思わず伸ばしかけた手を押し留めて、楽になった体を起こす。
毒の余韻を残した体が一瞬ふらついたけれど、踏ん張った。
少し離れたところと、グラウンドの真ん中の方で倒れているポールを見る。
どうやら痛みを逃がすのに必死すぎて気づかなかったみたいだ。
情けない。
「ありがとう、ございます」
素直にお礼も言えない私を一瞥して、歩きだしたその人が発した言葉に眉を寄せる。
「動かない方がいいんじゃない」
「…冗談じゃないですよ」
心配というよりは皮肉混じり。
…あぁ、まただ。
被る背中を激しく首を降って弾き出す。
今度は走れば間に合う距離だ。
私も動かなければ。
っと、その前に。
踏み出そうとした足を戻して、どうやら気を失っているらしいナルドに近寄る。
雲雀恭弥が私の前に落としていったリングをナルドのリストバンドに嵌め込んで、一応メリケンサックを取り上げた。
…人が死ぬのは怖いしね。
上空に微かに見えるオレンジの炎を見上げて、走り出す。
あれ、どこにいけばいいの。
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まちゅ - この作品が本当に大好きです。雲雀さんと夢主の関係性が未来ではどうなっているのか続きがとても気になります。もう更新はされないのでしょうか？お忙しい中だとは思いますがいつまでも待っています。 (2022年3月31日 2時) (
レス) @page15 id: 8db5ba313e (このIDを非表示/違反報告)
もなか - はじめまして！めっっっちゃ好きです。面白くて一気にここまで読んでしまいました。本当にREBORNの夢小説の中で、この作品が一番好きです！これから、夢主ちゃんがどう成長するのか、雲雀さんとの関係はどうなるのか。楽しみにしています。更新頑張って下さい！ (2019年10月31日 1時) (レス) id: 4d49380c91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 色々な雲雀さんの夢小説を見てきましたが、この作品が一番好きです！応援してます！ (2019年10月29日 18時) (レス) id: 381876ec5b (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - クロさん» お返事が遅くなって申し訳ありません！初めての作品で稚拙なところも多いなかそう言っていただけるととても嬉しいです。更新停止していてすみません！頑張ります！ (2019年9月22日 16時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - REBORN熱が再熱して、夢小説を徘徊していたところ、この作品と出会いました。文章構成や流れがとても面白くて、一瞬でファンになりました！続きが楽しみでドキドキが止まりません笑ずっと応援してます。頑張ってください！！ (2019年8月16日 0時) (レス) id: 261e093e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年2月20日 21時
