カルチャーショックは止まらない。 ページ42
親子の触れあいにしては少々過激すぎやしないかと思うのだが、激しさの増す二人の動きにそんなこと言えない。
まるで戦闘漫画顔負けの二人の動きを見ていると、目が疲れてきた。
「Aさん夕飯にしましょう、二人ともいつまでやるつもりなの？」
呆れたようなお母様の声に、ピタリと二人の足が止まった。
汗一つかいていないお父様の手には得物は無いけれど、素手で恭弥君のトンファーと渡り合っていたのだ。
不満そうな恭弥君がトンファーを素早く払う。
「だいぶ物になってきたじゃないか」
「うるさいよ、こんなんじゃ満足なんてできない」
何の素材でできているのかはわからないけれど、まだ本物ではないそれを縁側に置いた恭弥君が、私の持っていたタオルに手をかけた。
「ありがとう」
「う、ううん」
私は今何を見せられていたんだ…？
縁側に腰かけて呆然とする私の頭を何故かフワリと優しく撫でたお父様の手をパシンっと叩く恭弥君。
「恭弥君…？」
フフッと微かに笑ったお父様が、「着替えてくる」と今度は恭弥君の頭を撫でて歩いていってしまった。
「何でもないよ、行こう」
どこか悔しそうな彼に促されて急いで立ち上がる。
お泊まり三日目。
雲雀家の生活をがっつり見てしまっている気がするが、まぁ…普通じゃない、の一言に尽きるよね。
基本的にものすごく健康的な生活リズムだ。
だいたい恭弥君のお父様はお家にいないらしく、帰って来たばかりのお父様に突然トンファーを投げつけた恭弥君にはビックリした。
人の気配があまりしない広い日本家屋だが、恭弥君が一声かけると突然襖を開けて現れるお着物を着た中居さんのような女性がいたりと…。
なるほど恭弥君はこの環境で育ってきたのか、と納得してしまう生活環境だった。
ちなみにお母様の手料理はほぼ日本食で、とても美味しかったです。
カルチャーショックは止まらない。
けたたましく鳴る警告音に従う私は狡い大人かな。→←本人は気付かぬ兆候なのだ。
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ドク(プロフ) - 一話一話、必ず笑うか、感情が動かされます。ピンポイントで笑う箇所を作るのがすごすぎる……そして面白すぎる…！！これからも頑張ってください！！ (10月7日 14時) (
レス) @page10 id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - ぴょんさん» 私も貴方の感想の表現の美しさにため息が出ました…。負けないように頑張ります！笑 (2019年3月16日 23時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - 言葉の表現が美しくて読むたびにため息が出ます…。これからも陰ながら応援させていただきます。 (2019年3月16日 20時) (レス) id: a5b956ec79 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！楽しみにしてくれていると思っただけで創作意欲がわいてきます！頑張ります！ (2019年3月12日 17時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 死に急ぎガールさん» そう言ってもらえてとても嬉しいです！幼少期の雲雀さんとの何気ない日常はお楽しみいただけたでしょうか笑これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2019年3月12日 17時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年1月25日 22時
