こいつらなんなの。 ページ47
暴走しはじめたゴーラ・モスカを呆然と見つめる。
足元に寄ってきた師匠が少し焦ったような声を出した。
「A、またきますよ」
「みたいですっね！」
まだ幾分か余裕のある私は、周りに視線を走らせる。
「えっ、ちょっ！？」
フィールド内に入っていこうとする黒曜の制服を着た女の子に届かないとわかっていても手を伸ばした。
「フィールド内は危険だぞ！！」
笹川君の声がどこからか聞こえると共に、目の前で爆発が起こる。
「くっ」
爆風に思わず目を閉じた。
歓喜の声に急いで目を開けると、目前に広がる明るいオレンジ。
一度消えたそれが、もう一度燃え上がり空を飛ぶ。
お、ええ？
沢田綱吉君！？
いつもなよなよした印象だった彼は見る影もなく、煙幕が漂う空中を飛び回っている。
「離れましょう」
また大きくなり響いた爆発音から背を向けて走り出す。
どうやら攻撃が沢田綱吉君に集まりだしたらしい。
激しく動く二つの影を目で追いながら、雪夜が建てた仮説どころじゃない現実味のなさに目眩がした。
こいつらなんなの。
多分私は今ここで一番呑気な奴だという自覚がある。
圧倒的な力でゴーラ・モスカを相手にしていた、沢田綱吉君が、険しい表情で相手のボスを見た。
「ザンザス、一体これは…」
追撃するゴーラ・モスカをオレンジの炎を纏った手刀で焼ききった沢田綱吉君。
ドロリと溶けた機械のそこから、ゆっくりと人が地に倒れた。
え…、人？
愕然とする周りの声にビクリと肩を跳ねあげる。
「９代目！？」
尋常じゃないみんなの剣幕と、殺伐とした雰囲気に口を必死に開かないようにする。
今口を開いたら絶対場を壊す疑問符しか出てこないだろう。
相手のボスが沢田綱吉君を追い詰めるように声を張る。
絶望の表情を浮かべる沢田綱吉君が、過呼吸になるんじゃないかと言うぐらいの呼吸を繰り返し始めた。
「お、俺が、９代目を…」
「違う、悪いのは…私だ…」
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サラダ(プロフ) - 果蓮さん» ありがとうございます！ある意味この作品の中で一番の拘りである距離感に気づいてくれて嬉しいです笑ゆっくりとスローに近づいて行く二人をどうか見守っていてあげてください。 (2019年2月11日 11時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
果蓮(プロフ) - 初コメ失礼します！マジ尊い…。その一言に尽きますね、何なんでしょう…主人公ちゃん可愛すぎません？雲雀さんとの関係性というか距離感というか、もうすごい好きです！応援したくなるような主人公ちゃんなので、これからが楽しみです！更新頑張ってくださいね！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: 01d37867c6 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - もこさん» 有難うございます！風さんのキャラがいまだに私のなかで定まってなくて悩みましたが、こんな感じかな…って思ってます。それはよかったです。その想像を越えるほど強くなろうねっ！主人公ちゃん！！ (2019年1月23日 22時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜！言語違うの忘れちゃってる風さんめちゃくちゃ可愛いです、笑 これから主人公ちゃんは色々な経験をするんだろうなって想像するだけでとても楽しいです…！ (2019年1月23日 20時) (レス) id: fb2eac157c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年1月22日 22時
