「と、トンファー…！？」 ページ26
沢田綱吉side
「もう、わかってると思いますけど。これ以上は無意味ですよ」
どこか躊躇するようにそう言った先輩に開いた口が塞がらない。
先程まで隣で険しい顔を浮かべていたお兄さんたちも呆けている。
「はぁ、無知ゆえに、煽る言葉も容赦ないですね」
苦笑つきのため息が後ろから聞こえた。
先輩の表情からそんなつもりはないのはわかるが、プロの暗殺者にとってはプライドを傷つけられる言葉なのだろう。
ヴァリアーの仲間に対する残虐さも彼の焦りに拍車をかける。
「舐めやがってッ！！」
顔を赤く怒りに染めたナルドがその筋肉の塊のような腕を振り上げる。
死ぬ気になっていない俺の動体視力では追いきれない早い一撃。
不意に膝を折った先輩のジャケットの裾がフワリと背中から浮いた。
瞬きをした次の瞬間には
「ガッ！！」
ナルドの巨体が、地を滑り倒れていた。
え…？
「と、トンファー…！？」
見たことのある構え、感触を確かめるように一度振るわれた先輩の手にあるそれ。
「違いますよ」
否定された言葉を聞いて、動きの止まった手元を見る。
先輩の華奢な腕に沿うようにしてキラリと光る"刃"。良く似ているが違う形状。
「逆手持ちの変形双刀です」
「ダガー、か？変わった形状だな。逆手持ちにも理由があんのか？」
リボーンが冷静に武器の所見を述べる。
腕と面している峰が軽く弧を画くように歪み、刀身が膨らんでいる部分から先端が別れた見たことのない形状の刀。
別れている先端は途中で途切れているものと先輩の肘より少しだけ長く延びているものがある。
そして、あの動き…。
見たことのある、というより全く同じといってもいいほどにダブる攻撃のシルエット。
思い浮かべたその人に視線を向けると、木に背を預けたまま腕を組んでいる。
その目はしっかりと先輩を見据えていた。
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サラダ(プロフ) - 果蓮さん» ありがとうございます！ある意味この作品の中で一番の拘りである距離感に気づいてくれて嬉しいです笑ゆっくりとスローに近づいて行く二人をどうか見守っていてあげてください。 (2019年2月11日 11時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
果蓮(プロフ) - 初コメ失礼します！マジ尊い…。その一言に尽きますね、何なんでしょう…主人公ちゃん可愛すぎません？雲雀さんとの関係性というか距離感というか、もうすごい好きです！応援したくなるような主人公ちゃんなので、これからが楽しみです！更新頑張ってくださいね！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: 01d37867c6 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - もこさん» 有難うございます！風さんのキャラがいまだに私のなかで定まってなくて悩みましたが、こんな感じかな…って思ってます。それはよかったです。その想像を越えるほど強くなろうねっ！主人公ちゃん！！ (2019年1月23日 22時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜！言語違うの忘れちゃってる風さんめちゃくちゃ可愛いです、笑 これから主人公ちゃんは色々な経験をするんだろうなって想像するだけでとても楽しいです…！ (2019年1月23日 20時) (レス) id: fb2eac157c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年1月22日 22時
