非常事態 ページ9
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「いらっしゃいませぇ」
『お願いします!(カレー粉、玉ねぎ、じゃがいも、人参、お肉…よし買い忘れはないね)』
今日は部活もないただの夏休み中の1日。冷蔵庫にろくな食べ物がないのに気づいて買い物にやってきた。
「全部で1500円です!」
『はい!えっと…1000円と1.2…あれ?あー…ごめんなさい、こ、これやっぱりなしで!』
「え、あ、わかりました!でしたら…」
――――――――
「ありがとうございましたー!」
『どうもー…』
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!お財布にお金が入ってなくてレジで返品なんて!!!
『どうして家で…いやせめてレジに行く前に気づかなかったんだよおお!!』
おかげでお肉無しのカレーになっちゃった…。
『お金おろさなきゃ…』
――――――――
『…あ、あれれぇ』
う、嘘でしょ?
『見間違いだよね…急に目ぇ悪くなっちゃた?そうじゃないと…そうじゃないと…』
「あ、あのー待ってるんですけど」
『す、すみません!どうぞ!!』
あの事件から数日たち、銀行にやってきた。数分で引き出せたのだが…なんとか意識を保って銀行から出る。あんなに銀行は涼しかったはずなのに、やたら汗が出ている。もう一度、通帳を開いて残高を見ると…
『こんなんじゃ来月持つか持たないかだよ』
非常事態である。
そもそも私は、高校時代のアルバイト貯金と仕送りだけで生活していた。ありがたいことに家賃とかその他もろもろはお母さんが払っていてくれるし、自分の財布から出しているのは食費とか生活用品とか…そういうのだけ。
『(しかもそれさえも、送ってきてくれたりしてたからな…)』
だから自分の財布がこんなにひもじいと、今の今まで気づかなかった。
『バイト、しなくちゃ』
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みびみやこ(プロフ) - おバカな莉久(サブ)さん» はじめまして。凄く好きだと言って頂けてとても嬉しいです!必ず完結までいきつきますので、お待ち頂けますと嬉しいです。これからも当作品をよろしくお願いいたします。 (2022年2月10日 19時) (レス) id: e70206d298 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな莉久(サブ) - はじめまして!このお話凄く好きです!更新再開(?)おめでとうございます!無理だけはしないでください!これからも更新ゆっくり待ってま〜す! (2022年2月9日 22時) (レス) @page38 id: ddd40ab2e7 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - みびみやこさん» わああっおかえりなさい、待ってましたー!ゆっくりで全然大丈夫なので、無理せず頑張ってください…! (2022年2月8日 1時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 返信が遅くなり申し訳ございません。この度、更新を再開しました。待っているという言葉、すごく励みになります!更新頻度についてはゆっくりではありますが、完遂しますので最後まで見守ってくださると嬉しいです! (2022年2月6日 21時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - 更新停止…寂しい…でも私はいつでも待ってます!って言ったらプレッシャーになっちゃうかな…もし戻ってきたら私も戻ってきます、この作品を忘れません!ってことです。リアルでの生活も、無理しないように頑張ってください…! (2021年12月27日 22時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2021年9月28日 14時