お願い 助けて。 ページ12
「俺、お前の事諦めます。
本当に辛いとき、いつでも待ってる。」
そんな小笠原の言葉が頭の中をぐるぐると回っている。
池田先生とのキスは小笠原の好意ではなかった。
先生一方からしてきたということだ。
私は飛んだ勘違いをして、信頼関係を壊してしまった。
お昼休みが終わって教室に戻ったころ小笠原は机に突っ伏している。
池田「あの、Aさん。ちょっといい?」
いきなり隣のクラスの池田先生に呼び出しをされた。
『はい。』
と、返事をして先生の後をついて行くと、そこは校舎の裏側だった。
何かしたかな私。
池田「あのさ…。」
『はい。』
池田「あんた、気に入らないわ。」
え?どうして?
何か悪いことした覚えはない。
池田「あなた、小笠原くんと仲いいでしょ?」
全く。
『全く仲良くないです。』
池田「え?だって今日二人で階段にいたじゃない。」
あのこと見られてたんだ。
『あれはたまたまですよ。』
池田「嘘はよくないよ。」
先生の表情がガラッと変わった。
池田「教師的にはこんなことしたくないんだけどぉー?」
こんなこと?
もう、生徒が好きな時点でダメでしょ。
ーカチカチー
『え……?』
私の手首から血が出ている。
カッターで切られた。
何が起きているかわからない。
池田「これはあなたへのちょっとした罰よ。
死にはしないから安心しなさい。
ただ、痛いだけよ。笑」
痛い。
痛い。
痛い。
お願い。
助けて。
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雨ノ宮心音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年6月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2016年12月31日 0時