やっぱりついていかせて。 海side ページ6
海side
俺はAが好き。
高校一年生の時から。
ずっと誰とも関わりがないあいつを見ているとこっちまで辛くなる。
だから俺が守ってやると思った。
だけどあんたなんか嫌いと言われて少し、いやもっと、悲しくなる前に心配になった。
もっと俺を頼ってよ。
ーついていかせてよ。ー
二時限目、俺は教室に戻った。
Aも戻っていた。
目が赤く腫れていて悲しい顔をしている。
当たり前だろう。
こうしてAの事を考えている間にもう帰る時間帯になった。
Aにやっぱりついていかせてって言おう。
もう辛い思いはさせたくないんだ。
言わなきゃ。
言わなきゃ。
「A!!」
誰もいない廊下で呼び止めた。
Aは足を止めこっちを見た。だが、すぐに前を向き歩き出した。
「俺は本当にお前が好き。高1のときから。」
そう言うとAは足を止めた。
「お願い。お前に辛い思いはさせない。好きなんだ。好き…なんだ…っ!!」
俺はいつの間にか泣いていた。
「お願いします。ついていかせてよ。」
お願いだから。
ーお願い。ー
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雨ノ宮心音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年6月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2016年12月31日 0時